暴行罪

閲覧数6,726
ダウンロード数6
履歴確認

    • ページ数 : 1ページ
    • 会員550円 | 非会員660円

    資料紹介

    刑法 各論 論点
    →暴行罪(*208条)成立に身体的接触が必要であるか否か??
    ・「判例」
    判例については、身体的接触が不要と考える説を採る。なぜなら、暴行で死に至ると暴行致傷罪で処罰するが、必要としてしまうと脅迫罪となり脅迫には致傷罪がないので重過失致死罪(211条)との併合罪となり暴行致死罪により法定刑が軽くなってしまうからである。
    ・しかし、学説からは、批判があり処罰範囲が広まってしまうとある。
    「学説」
    (1)多数説 
    →判例と同様に接触不要説をとる。
    (2)平野説 
    →代表的な学説である。暴行は、結果犯であるので身体的接触が必要であるとする。暴行罪の保護法益が身体の安全なら、少しでも接触が必要であり不要としてしまうと身体の安全感を保護していることになる。そこで、たとえば、身体の周囲の空間への進入行為は暴行未遂となるのである。
    (3)西田説
    →接触必要説をとった上で、不接触の場合はa:客観的に傷害の結果が発生する可能性と危険性・b:行為者が身体接触を目的としていた傷害の故意があることで傷害の未遂としての暴行罪が成立する。不接触で同じ危険性があっても、暴行罪が成立するのには行為者の主観的事情が決め手となる。つまり、208条の暴行罪は?身体府接触のとき傷害の危険犯(傷害未遂)の場合と?傷害発生の危険性がない場合、身体の安全に対する不法な物理力行使の場合である。純粋な暴行罪で、接触しない限り身体の安全は害さない。但し、接触したとしてもあまりに軽微なものは暴行のは当たらないのである。

    タグ

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    刑法 各論 論点
    →暴行罪(*208条)成立に身体的接触が必要であるか否か??
    ・「判例」
    判例については、身体的接触が不要と考える説を採る。なぜなら、暴行で死に至ると暴行致傷罪で処罰するが、必要としてしまうと脅迫罪となり脅迫には致傷罪がないので重過失致死罪(211条)との併合罪となり暴行致死罪により法定刑が軽くなってしまうからである。
    しかし、学説からは、批判があり処罰範囲が広まってしまうとある。
    「学説」
    (1)多数説 
    →判例と同様に接触不要説をとる。
    (2)平野説 
    →代表的な学説である。暴行は、結果犯であるので身体的接触が必要であるとする。暴行罪の保護法益が身体の安全なら、少しでも接...

    コメント0件

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。