金属材料の引張試験
(JISZ2241)
目的
鉄筋の引張試験により求められた強度性状より、試験体の鋼材の機械的性質を知り、
鉄筋の規格を推定する。
試験体
2-1. 試験体の形状・寸法
引張試験の試験体は異形鉄筋を規定寸法に機械加工し用いる。試験体の規定寸法は長さ300mm。鉄筋直径をDとし、標点間距離を8Dとする。また10Dより外側の部位はチャック支持部である。標点間距離を示す点は、変形後も分かるようにポンチにて打刻した。
2-2. 試験体の計測
加工後の試験体は、重量284.6g。鉄筋直径12.7mm、長さ301.0mm、ポンチ印で示された標点間距離101.6mmとなった。(図1参照)
図1 試験体の形状寸法
試験方法
鉄筋の引張試験は、JISZ2241に準じて行う。試験体となる鉄筋は規格が不明な異形鉄筋D13を1本使用。引張試験中の鉄筋の引張荷重と変位を測定し、応力と変位の関係を求める。
図2に示すように鉄筋を引張試験機に偏心の無いように固定し荷重を加える。加力速度は5mm/minで始め、降伏点を過ぎてから加力速度を速めた。
一般的に加力速度は、鉄筋規格に定められた規定...