徒然草から見る無常観

閲覧数7,410
ダウンロード数20
履歴確認

    • ページ数 : 2ページ
    • 会員550円 | 非会員660円

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    1.はじめに
    「無常」とは、中世が発見した雅で儚い美の形である。それは、この世におけるすべてのものは消滅し、少しも同じ状態でとどまらず常に絵変移している、ということを指す言葉である。言ってみれば、この世に絶対的なものなど存在しない、つまり、あらゆるものが相対的になってしまった状態を意味している。絶対的な存在の欠如、それは、一種の虚無であると言える。
     こういった独自の「無常観」から世の中を静観し、その本質的なものを見極め、無常ゆえの美しさを随筆という形で表現したのが、吉田兼好の『徒然草』である。兼好独自の「無常観」が、この作品全体の根底を流れている。本レポートでは、徒然草の中に見られる兼好独自...

    コメント0件

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。