[効果実証済]試験対策レジュメ・刑法総論編(未遂)

閲覧数2,758
ダウンロード数0
履歴確認

資料紹介

修正された構成要件-未遂
8-1 実行の着手時期
Xはある夜、車を運転していたところ、女性Yが一人で歩いているのを見て、同女を
姦淫する意図のもと、必死に抵抗する同女を自車の運転席に引きずり込んだ。しかし、
そのとき巡回中の警察官に見つかり、Xは捕まった。Yは姦淫することを免れたが、車
に引きずり込まれる際にけがをした。Xの罪責について論ぜよ。
Xは姦淫するまでには至っていない。しかし、Yにけがを負わせていることから、傷害
罪(204 条)ではなく、強姦致傷罪(181 条 2 項)が成立しないか。

この点、強姦致傷罪は強姦が既遂に達していなくても成立するが、強姦罪の実行の着手
がないと認められない。そこで、強姦目的で引きずり込む行為が、強姦罪の実行の着手(43
条本文)といえるか。実行の着手時期をいかに解するかが問題となる。

そもそも、未遂犯の処罰根拠は、客観的にその行為が構成要件的結果発生の現実的危険
性を有するからである。

そうであるならば、実行の着手とは構成要件的結果発生の現実的危険性を惹起する行為
を行うことと解すべきである(実質的客観説)。

資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

修正された構成要件-未遂

8-1

実行の着手時期

Xはある夜、車を運転していたところ、女性Yが一人で歩いているのを見て、同女を
姦淫する意図のもと、必死に抵抗する同女を自車の運転席に引きずり込んだ。しかし、
そのとき巡回中の警察官に見つかり、Xは捕まった。Yは姦淫することを免れたが、車
に引きずり込まれる際にけがをした。Xの罪責について論ぜよ。

Xは姦淫するまでには至っていない。しかし、Yにけがを負わせていることから、傷害 181Ⅱ
罪(204 条)ではなく、強姦致傷罪(181 条 2 項)が成立しないか。

この点、強姦致傷罪は強姦が既遂に達していなくても成立するが、強姦罪の実行の着手 実行の着手時期
がないと認められない。そこで、強姦目的で引きずり込む行為が、強姦罪の実行の着手(43
条本文)といえるか。実行の着手時期をいかに解するかが問題となる。

そもそも、未遂犯の処罰根拠は、客観的にその行為が構成要件的結果発生の現実的危険
性を有するからである。

そうであるならば、実行の着手とは構成要件的結果発生の現実的危険性を惹起する行為 実質的客観説
を行うことと解すべき...

コメント1件

luckchan 販売
法学部の学部試験(定期試験)で問われる刑法総論の論点を問題・答案形式でまとめました。

[特長]
・司法試験過去問や判例の中から基本的な事例をピックアップ。
・矢印で論理の流れが一目瞭然。
・右欄に、何について書かれているのかが分かる「一言メモ」を掲載。
・10人の学部生にモニター利用してもらい、10人中9人が成績A(優)、1人がB(良)を獲得。

※刑法総論の全範囲を網羅したセット版も販売しています(セット版にはこのファイルも含まれています)。
2008/11/08 19:01 (16年4ヶ月前)

コメント追加

コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。