精神科リハビリテーション学

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     わが国における精神障害者のリハビリテーションが制度的に位置づけられたのは1986年のことである。同年に、雇用対策法施行規則が改正され、「精神障害回復者等」が、適応訓練の対象とされることとなったのである。また、翌1987年には、従来の身体障害者雇用促進法が改正されて、障害者雇用促進法となり精神障害者も含めた障害者全体が法の対象とされるとともに、心身障害者職業センターにおいて「精神障害回復者等」を含めた障害者を対象とした職業準備訓練が実施されることとなった。その後、2001年の省庁再編により厚生労働省が誕生したこともあり従来の厚生行政と労働行政の統合が図られるなか、精神障害者が利用できる職業リハビリテーションサービスの拡充が図られてきた。以下にその機関について述べる。1)公共職業安定所(ハローワーク) 職業安定法に基づき、国によって設置運営されている機関である。業務内容は、職業紹介、職業指導、雇用保険事務などである。障害者に対しては専門の窓口を設置しており、障害者として職業紹介、職業指導を希望する障害者は、この窓口に求職登録する。就職促進指導官が配置されているが、一般行政職であり、厳密な...

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