アルバイト
「アルバイト」という呼称は、それ自体、種々の雇用形態を含みます。アルバイトの対象の多くは学生となりますが、中には将来演劇やスポーツで身を立てるために勉強中の者や、資格取得のために浪人中の者もいます。これらの者との関係では、労働条件の決定にあたって、学業などの業務以外の目的との調和が念頭に置かれることになります。
学生アルバイトの場合、契約期間の定めがあると否とを問わず、契約の性質上当然に「学校を卒業するまで」という契約の終期が内在していると言えます。しかし、今日では学校卒業後も自らの意思で定職には就かず、学生時代と同様のアルバイト的な仕事を続ける者がおり、このようなものを通常「フリーター」と呼んでいます。
アルバイトの雇用目的は、主として、通常労働者の補てん、または時間外、深夜の時間帯の勤務などの特定の勤務を行うという点にあります。そして、これに学業をはじめとする業務以外の目的との両立という働く側のメリットが加わることで、アルバイトという雇用形態は、正社員に比べて短時間の勤務であるか、あるいは、同じときは一定の期間を限った勤務となり、パートタイマーに比べても、労働時間や労働契約の期間が不規則、不定期なものとなるのが通常です。このような就労形態は、早朝や深夜営業などサービス業を中心に多様化する消費者のニーズに対応するにあたって、増加しています。
【コンティンジェントワーカーの種類】
大まかには、以下の種類が挙げられます。
パートタイマー
アルバイト
契約社員
派遣労働者
この中で、パートタイマー、アルバイト、契約社員は「非正規社員」。派遣労働者は「外部労働者」とも言われます。一般的に、非正社員は補助的な仕事に、外部労働者は機関的な仕事に就くケースが多いようです。
では、ここで、一般的に用いられているパートタイマー、アルバイト、契約社員、派遣労働者という雇用形態について説明します。なお、パートタイマー、アルバイト、契約社員という雇用形態については、法律上の厳密な定義はありません。したがって、以下で説明する内容は一応の分類ということになります。
①パートタイマー
パートタイマーというのは、文字通り、「限られた時間帯」に仕事を行う者です。つまり、所定労働時間または所定労働日数が正社員に対して短い、または少ない者とこうことになります。
今日のパートタイマーの対象は、主として主婦層を中心とした人たちが念頭に置かれています。したがって、そのような場合には労働条件の決定にあたっても、家庭生活という業務以外の目的との調和をいかに行うかという点...