序文
先週、地方銀行収益力の強化のため、地方銀行の間で進展している取組み(住宅ローン、経費削減、金利プライシング、経営体制の改革を紹介した、特に 住宅ローンの事例を取り上げ、その効果も分析した。
序文
先週、地方銀行収益力の強化のため、地方銀行の間で進展している取組み(住宅ローン、経費削減、金利プライシング、経営体制の改革を紹介した、特に 住宅ローンの事例を取り上げ、その効果も分析した。今日は地方銀行における経費削減の取組みを 見ていく。
経費削減の必要性
地方銀行による経営経費の種類
現在の取り組み及び効果分析
将来の話題
結論
(注:地銀=地方銀行、都銀=都市銀行)
経費削減の説明
2.1 経費の定義
銀行の営業費用は さまざまな種類であり、具体的に 銀行本来の業務利益による費用は 以下の六つである。(注:銀行によって 営業費用の定義が 違うので、本文では 日本全国銀行協会の定義により)
①資金運用収益 → 資金調達費用
②役務取引等収益 → 役務取引等費用
③特定取引収益 → 特定取引費用
④その他業務収益 → その他業務費用
⑤その他経常収益 → その他経常費用
⑥経費
これらの営業費用の中に最も比重の高い費用は 6番目の経費(40%)である(図表1)。これは 地銀と都銀とも 経費の削減に注目する原因だと思われる...