「障害者福祉施策の概要について述べよ。」
障害者福祉施策は、2004年改正後の「障害者基本法」によって体系化されている。「障害者基本法」の主な概要は、次のとおりである。
①国際障害者年のテーマ「完全参加」と趣旨、最近の国際的な障害者差別禁止法制の制定の動向などに対応して、法の目的に「障害者の自立および社会参加の支援等」を促進することを明記し、基本的理念に「何人も、障害者に対して、障害を理由として、差別することその他の権利利益を侵害する行為をしてはならない」と規定している。
②「障害者」とは、「身体障害、知的障害または精神障害があるため、継続的に日常生活または社会生活に相当な制限を受ける者をいう」と定義した。
③障害者福祉についての国民の理解と関心を深めるために、「障害者週間」(12月3日~9日)とした。
④政府は、「障害者基本計画」を策定する義務があり、都道府県・市町村においても「障害者計画」を策定することが義務づけられた。
政府は、障害者施策の実施状況を年次報告にして、毎年国会に報告しなければならない。(この報告書は「障害者白書」として刊行。)
⑤国および地方公共団体に対し、障害予防...