この屠畜体験学習についての授業を受けて自分が考えた「可能性」は、大きく分けて3つある。
まず1つは、この授業をすることで子どもたちにとってプラスとなることは、「食に関する考え方や意識を変えることができる」ということだ。「屠畜体験をしなくても、食べ物の大切さを子どもたちに丁寧に説明すれば、子どもたちはきっと理解してくれるだろう」と言う人もいるかもしれないが、自分が実際に体験したことと、ただ聞いたこと・説得されたことでは、理解度や実際に心に残ること・響くことが違うということは、子どもたちに他の授業をしてみても明らかに分かることだろう。加えて、「残すのはもったいないから食べなさい」や「好き嫌いしないで食べなさい」と言われて、その言われた時以外で実際に食べるかというと食べない、という事実からも明らかなことだ。なぜ、そう言われただけでは子どもたちは食べないのか。きっと頭では「残してはいけない」「食べ物は大切だ」ということをわかっているのだと思う。しかし、その意識の次には「まぁいいや」という軽い思いがあるのではないだろうか。自分も嫌いな食べ物というものがあるが、食べ物の大切さはよくわかっているつも...