「障害の受容について考察せよ。」
「障害」という概念について国際的にみると1975年に国際連合で決議された「障害者の権利宣言」がある。この権利宣言において「障害者という言葉は、先天的か否かにかかわらず、身体的または精神的能力の不全のために、通常の個人または社会生活の必要なことを確保することが、自分自身では完全にまたは部分的にできない人を意味する」とされている。
その後、障害を理解するうえでの概念が考えられるようになり、障害に関する国際的な分類として、世界保健機関が1980年に国際障害分類(ICIDH)を発表した。ICDHの考え方は「機能障害の結果、能力障害が起こり、その結果、社会的不利が発生する」という考えであり、世界的に広がり大きな役割を果たしてきたが、「障害」の考え方について積極的なとらえ方をしても良いのではないかという指摘・批判が起こり、2001年、国際生活機能分類 (ICF)が採択された。
改定の特徴は、心身機能と構造、活動、参加の要素が影響しあい、健康状態は、それらの要素と環境因子や個人因子といった背景因子とも影響しあっている。障害は本人だけの問題ではなく、疾病や健康...