『美術嫌いになる原因を具体的事例からさぐり、
楽しい・わかる・できる授業を通して好きにさせ
るための手立てを、学習指導要領の目標及び内容
・方法と関連づけて述べなさい。』
私は小学校時代、図画工作が好きであったが、高校生になる頃には好きだけれど「苦手」という意識を持つようになった。今までその理由を「絵を描く機会がないから」とばかり思っていたが、「美術嫌い」が増えていると知り、私も含めて絵を描いたり、物を作ったりすることが好きだが、成人になるにつれて嫌いになるタイプが多く、何らかの原因があるからなのだと感じた。小学校・中学校の9年間、美術教育を受けているのにもかかわらず、美術に対する興味や関心は残念ながらそれほど育っていないということが実態なのである。美術教育の中で美術嫌いにさせてしまう原因について考えたいと思う。
美術嫌いになる原因は三点あると考える。一つ目は、作品の出来不出来に目を向けた作品主義の指導と芸術評価である。そのため、子どもは一般に言う「上手い・下手」が判断基準となり、先生が良いと思う作品がつくれないとやる気を喪失してしまう場合である。私も小学校時代、私が温かく、輝かし...