刑事手続法第7回 外事事件と国際捜査
外事犯罪ないし国際犯罪は,余りなじみがないかもしれませんが,実務上は重要な問題と考えられています。東京では,身柄事件の10件に2~3件位は外国人がらみの事件のようです。また,犯罪は難なく国境を超えていくのに対し,捜査は国境に縛られてしまいます。主権国家という19世紀の産物が,21世紀の犯罪に対処するには,非常に大きなギャップがあること,それを乗り越えるためにどうすれば良いかということを真剣に考えるべきだと思います。そのような展望を抱いた上で,現実の事例に立ち向かう方法を考えて下さい。
〔課題〕
刑事手続法第7回 外事事件と国際捜査
外事犯罪ないし国際犯罪は,余りなじみがないかもしれませんが,実務上は重要な問題と考えられています。東京では,身柄事件の10件に2~3件位は外国人がらみの事件のようです。また,犯罪は難なく国境を超えていくのに対し,捜査は国境に縛られてしまいます。主権国家という19世紀の産物が,21世紀の犯罪に対処するには,非常に大きなギャップがあること,それを乗り越えるためにどうすれば良いかということを真剣に考えるべきだと思います。そのような展望を抱いた上で,現実の事例に立ち向かう方法を考えて下さい。
〔課題〕
次の〔事例〕において,例えば,①外国人の取調べはどのようにすればよいか,②国際犯罪の捜査はどうすればよいか,③国際捜査共助はどうなっているか,④そもそも刑訴法の域外適用は可能かなどに留意しながら,手続法上問題となる点を指摘し,これに対する考え方を述べて下さい。
〔事例〕
【職務質問】警職法2条1項:挙動不審者を停止させて行なう質問
外国人の不法滞在が麻薬等の薬物犯罪と結び付き,治安を悪化させているとの分析に基づいて,外国人の不法滞在...