【080825】Doit!酸化還元ショート

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    資料紹介

    酸化と還元 Do it ! ショート No.0
    01 酸化と還元
    酸化と還元

    酸素と化合すること=酸化、酸素を元に還すこと=還元
    * 高校では扱う酸素を介した反応以外にも酸化還元反応がある

    「酸化・還元のされやすさ」を表す指標として、酸化数が用いられる * 「酸化されやすい=還元されにくい」
    、「還元されやすい=酸化されにくい」のように逆の関係
    * 酸化数が大きい(小さくなりたい) …還元されやすい(相手を酸化する)
    * 酸化数が小さい(大きくなりたい) …酸化されやすい(相手を還元する)

    酸化数の基本は、
    「H=+1」
    、「O=-2」を覚える
    * 酸化数を表す時は、対象とする元素記号の下に下線を引き、書き表す * 実は酸化数は、電気的に中性な元素からの価電子の増減数(e
    -が 1 少ない=酸化数+1)を表す

    酸化数の総和は化学式の右上を見る(書いていない場合は 0、イオンは電荷)
    2O の酸化数
    H
    2 O 酸化数の総和=(+1)×2+(-2)×1=0
    +1
    -2
    例2:オキソニウムイオン H
    3O
    +の酸化数
    H
    3 O

    資料の原本内容

    酸化と還元 Do it ! ショート No.0

    酸化と還元 Do it ! ショート No.1

    例題 1 下線を引いた原子の酸化数を求めよ

    01 酸化と還元

    (1)

    酸化と還元







    Cu

    (5)

    Cl2

    酸素と化合すること=酸化、酸素を元に還すこと=還元

    (9)

    3+

    Cr



    (13)

    SO42−

    高校では扱う酸素を介した反応以外にも酸化還元反応がある

    「酸化・還元のされやすさ」を表す指標として、酸化数が用いられる

    (17)

    HCl

    (2)

    Cu2+

    (6)



    (3)

    H2 S

    (4)

    H2 S

    2+

    (7)

    Mn

    (8)

    MnO4−

    (10)

    Cr2O7

    2−

    (11)

    H2O2

    (12)

    H2O2

    (14)

    K2SO4

    (15)

    SO2

    (16)

    NO

    (19)



    (20)

    (COOH)2

    Cl

    (18)

    HClO



    「酸化されやすい=還元されにくい」、
    「還元されやすい=酸化されにくい」のように逆の関係



    酸化数が大きい(小さくなりたい)

    …還元されやすい(相手を酸化する)

    (1) Cu は単体。③より Cu の酸化数=0



    酸化数が小さい(大きくなりたい)

    …酸化されやすい(相手を還元する)

    (2) Cu2+はイオン。④より Cu の酸化数=+2

    酸化数の基本は、「H=+1」、
    「O=−2」を覚える

    (3) H2S は化合物。①より H の酸化数=+1



    酸化数を表す時は、対象とする元素記号の下に下線を引き、書き表す

    (4) H2S の S の酸化数を x とする(①より、H=+1)



    実は酸化数は、電気的に中性な元素からの価電子の増減数(e−が 1 少ない=酸化数+1)を表す

    酸化数の総和は化学式の右上を見る(書いていない場合は 0、イオンは電荷)
    例1:水 H2O の酸化数
    H

    2

    +1

    O

    H

    3

    O

    (8) MnO4−の Mn の酸化数を x とする(②より、O=−2)
    ④より MnO4−の酸化数の総和=−1。x 1+(−2) 4=−1 より、Mn の酸化数=+7

    酸化数の総和=(+1) 3+(−2) 1=+1

    (9) Cr3+はイオン。④より Cr の酸化数=+3

    −2

    (10) Cr2O72−の Cr の酸化数を x とする(②より O=−2)

    2―

    例3:硫酸イオン SO4 の酸化数



    S

    O

    x

    −2

    2−
    4

    1 ④より x 2+(−2) 7=−2

    2 x=+6 なので、Cr の酸化数=+6

    酸化数の総和=x 1+(−2) 4=−2

    (11) H2O2 は化合物。①より H の酸化数=+1



    (12) H2O2 の O。⑥より O の酸化数=−1

    以上を解くことにより、x=+6

    酸化数は同じ元素でも値が異なるため、1 つ 1 つ計算していく必要がある

    (13) SO42−の S の酸化数を x とする(②より O=−2)

    表 酸化数の定義(暗記すべし)

    1 ④より x 1+(−2) 4=−2

    項目

    酸化数



    水素原子 H

    +1

    H2O

    HCl

    H2SO4



    酸素原子 O

    −2

    H2O

    H2SO4

    CuO



    単体、化合物

    総和=0

    Na(0)

    H2SO4 (0)

    H2S(0)



    イオン

    『符号』+『価数』 H+ (+1)

    SO42− (−2)

    MnO4− (−1)



    単体中の H、O

    0

    O2

    Cu



    H2O2 中の O

    −1



    H2



    H2O2

    酸化数は対象となる原子に下線を引き、
    『符号』+『数値』で表す



    ①〜④が主要規則(組合わせて使う)だが、①〜④で対応できない例外として⑤・⑥を使うことがある



    イオン化合物の場合には、主要なイオンに分解してから考える
    例:塩化鉄(III)FeCl3

    1)FeCl3

    Fe3++3Cl−、2)④の規則より、Fe→+3、Cl→−1

    酸化数の定義は、電気陰性度に基づいて決められている(酸化数は原子状態からの、電子の過不足を表す)
    例:過酸化水素 H2O2

    1)H2O2 は H-O-O-H なので『H−O』と『O−H』に分割して考える(総和=0)
    2)

    2 x=+6 なので、S の酸化数=+6

    2−

    (14) 『K2SO4=2K + SO4 』なので(13)と同じ、S の酸化数=+6





    (5) Cl2 は単体。③より Cl の酸化数=0
    (7) Mn2+はイオン。④より Mn の酸化数=+2

    −2

    例2:オキソニウムイオン H3O+の酸化数
    +1

    ③より H2S の酸化数の総和=0 なので、(+1) 2+x 1=0 より、S の酸化数=−2
    (6) Cl−はイオン。④より Cl の酸化数=−1

    酸化数の総和=(+1) 2+(−2) 1=0

    +

    NO3

    『H−O』で、①の規則より H の酸化数は+1 なので、O の酸化数は−1

    (15) SO2 の S の酸化数を x とする(②より O=−2)
    1 ③より x 1+(−2) 2=0

    2 x=+4 なので、S の酸化数=+4

    (16) NO の N の酸化数を x とする(②より O=−2)
    1 ③より x 1+(−2) 1=0

    2 x=+2 なので、N の酸化数=+2

    (17) HCl の Cl の酸化数を x とする(①より H=+1)
    1 ③より(+1) 1+x 1=0

    2 x=−1 なので、Cl の酸化数=−1

    (18) HClO の Cl の酸化数を x とする(①より H=+1、②より O=−2)
    1 ③より(+1) 1+x 1+(−2) 1=0、2 x=+1 なので、Cl の酸化数=+1
    (19) NO3−の N の酸化数を x とする(②より O=−2)
    1 ④より x 1+(−2) 3=−1

    2 x=+5 なので、N の酸化数=+5

    (20) (COOH)2 の C の酸化数を x とする(①より H=+1、②より O=−2)
    ③より x 1+(−2) 2+(+1) 1] 2=0 より、C の酸化数=+3

    酸化と還元 Do it ! ショート No.2
    参考:酸化還元反応の定義とその拡張

    酸化剤と還元剤


    酸化還元反応では、酸化される物質(還元剤)と還元される物質(酸化剤)がある

    例:Fe2O3+3CO
    Fe2O3

    酸化と還元 Do it ! ショート No.3

    1) 酸化=酸素 O を受け取る、還元=酸素 O を放出する反応

    2Fe+3CO2

    例:Fe2O3+3CO

    Fe の酸化数に着目すると、+3→0 に変化
    対象物質

    =(自分は)還元された=(相手を)酸化した ∴Fe2O3 は酸化剤

    一酸化炭素

    C の酸化数に着目すると、+2→+4 に変化

    CO

    =(CO 中の)C は酸化数が増えた

    酸化鉄(III)

    =(自分は)酸化された=(相手を)還元した ∴CO は還元剤


    還元(される)

    酸素原子 O

    得る

    失う



    水素原子 H

    失う

    得る



    電子 e−

    失う

    得る



    酸化数

    増える

    減る






    酸化(される)





    酸化剤と還元剤

    Fe2O3

    酸化と還元の分類(暗記すべし)

    項目

    (相手を)還元する→

    還元剤

    Fe +Cu



    対象物質
    フッ素

    (相手を)酸化する→

    F2

    酸化剤


    H2 O




    例:Zn+Cu2+

    浸す

    +

    100ml

    60
    40

    20

    20

    Fe

    4)

    亜鉛

    80

    Zn
    銅(II)イオン
    2+

    Cu

    Cu
    (Cu析出)

    放置

    2)

    酸化剤

    酸化した

    酸化 or 還元

    H 原子を
    得た
    H 原子を
    失った

    還元(された)
    酸化(された)

    相手の物質
    (H2O を)
    酸化した
    (F2 を)
    還元した

    分類
    酸化剤
    還元剤

    電子 e



    酸化 or 還元

    相手の物質

    分類

    2+






    電子 e を
    失った
    電子 e−を
    得た

    酸化(された)
    還元(された)

    4) 酸化=酸化数が増える、還元=酸化数が減る

    (Cu を)
    還元した
    (Zn を)
    酸化した

    還元剤
    酸化剤

    *(酸化数の定義は後述)

    2KCl+I2
    表 酸化還元反応と酸化数

    100ml

    Fe は Fe2+になった

    80

    100

    取り出す

    60

    Fe2++2e−
    2+

    Cu は Cu になった
    Cu2+ +2e−

    (CO を)

    Zn2++Cu

    例:Cl2+2KI
    100

    Fe

    還元(された)

    還元剤

    還元した

    表 酸化還元反応と電子

    Cu2+ + SO42−
    (青色)
    (無色)

    1)

    失った

    酸化(された)

    100

    40

    Cu2+(CuSO

    O 原子を

    水素 H

    対象物質
    80

    得た

    分類

    (Fe2O3 を)

    3) 酸化=電子 e−を失う、還元=電子 e−を得る

    (鉄板を硫酸銅(II)に入れた時の反応)

    100

    60

    O 原子を

    相手の物質

    4HF+O2

    反応前後の比較

    100ml

    酸化 or 還元

    表 酸化還元反応と水素

    酸化還元反応は、特定の原子が電子 e−の受け渡しをする...

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