チゼックは、子どもの表現が未熟なのではなく、子どもには独自の表現方法があると認めている。そして美術教師は、『子どもの美術の発見者』となることを理想としている。現在の教育の中には、『硬直したカリキュラムや不十分な広さの美術教室、美術や工芸にあてるわずか時間が大きすぎる障害となるが、教師はチゼックと共通する子どもを持っているのだ。』子どもたちは既に、「描く」「表現する」力を持っているが、成長する過程において、日常生活を通して、大人から色々な影響を受けてしまう。「チゼック問答集」では、『教師の最初の仕事は、親が彼らの子どもたちの制作を正しく見るようにすることである。』と記している。そして『教師は子どもたちが完全に創作出来るよう励まし、教師や学校は、子どもがあまり早く大人になること、「望みなき」大人になることに対して戦わなければならない』と述べている。....
こうしたチゼック問答集は究極の理想論であると感じた。子どもたちは、両親や周囲の大人たちから多くの影響を受けて成長していく。それは自然なことであり、愛情の一つの形でもあると思う。子どもたちそれぞれが持つ独自の力を認め『大人の影響と闘い、その子どもを彼自身へと戻すことができるよう全力を尽くす』ことが大切ではあるが、チゼックも述べているように年齢が上がるにつれ仕事は困難さを増すことになる。しかし、「子どもには独自の力」があり、子どもたちが間違った生き方へ進んでしまうのは「大人の影響によって」であることを忘れてはいけない。また『我々は出来るだけ早く、子どもたちに大人の世界のための準備をさせなければならないというのは迷信である。』という言葉には賛成である。
チゼックは、子どもの表現が未熟なのではなく、子どもには独自の表現方法があると認めている。そして美術教師は、『子どもの美術の発見者』となることを理想としている。現在の教育の中には、『硬直したカリキュラムや不十分な広さの美術教室、美術や工芸にあてるわずか時間が大きすぎる障害となるが、教師はチゼックと共通する子どもを持っているのだ。』子どもたちは既に、「描く」「表現する」力を持っているが、成長する過程において、日常生活を通して、大人から色々な影響を受けてしまう。「チゼック問答集」では、『教師の最初の仕事は、親が彼らの子どもたちの制作を正しく見るようにすることである。』と記している。そして『教師は子どもたちが完全に創作出来るよう励まし、教師や学校は、子どもがあまり早く大人になること、「望みなき」大人になることに対して戦わなければならない』と述べている。以前、勤務校の教師から「中学校で教師に出来ることは、将来の決定を伸ばすことだ。そのために子どもたちの選択肢を増やすことが大切だ。」と話してくれたことを思い出した。子どもたちは、各自未知なる力を秘めている。そして、我々大人たちは、子どもたちの力を...