「幼児の健全な育ちを培うために保育者に求められるものについて述べよ」
1はじめに
健全な育ちを培うための保育とは、子ども達一人ひとりの今が充実し、それぞれが幸せに生きていくために「生きる力」の基礎を獲得していく営みであろう。
そして保育者は一人ひとりの行動から子どもの内面を理解し、幼児の発達に必要な体験が得られるように適当な環境を構成し、状況に応じて再構成したり刺激を与えたりして援助を行うことが求められている。幼児の発達を促すためには、能動性が発揮されることが必要である。興味を持ったものに自分でかかわろうとする中で自己の活動の目標ができ、「やる気」が育ち、失敗や葛藤を乗り越え目標を成就していく中で「自信」がつき「生きる力」が獲得されるのである。
では次に、子どもたちの「やる気」や「自信」「生きる力」が獲得されるために保育者としてどのような役割があるだろうか。
2保育者の役割
(1)カリキュラムの展開
保育者の役割は以下の五つであると言われている。
①ねらいと内容を考える
時間の経過の中での幼児の意識の流れや連続背を大事にする。
②環境を構成する
いつ、どこで、だれを対象に、なにを、だれが、どのように出会わすのかを考えて生活の流れをつくる。特に、物の種類や質・量、人との出会い、行事などを考慮して活動を具体的に予想する。
③幼児自身が活動を選択、様々な取り組み方をする。
友達とのかかわり方を楽しみながら熱中して、先行経験を生かして新しいことに挑戦し、挫折や活動の行き詰まり、友達との葛藤などを体験していく。
④瞬時の選択による適切な援助を行う。
幼児に対して多様にかかわり、保育者が様々な役を果たすのである。
⑤評価、修正を行う
幼児の発達への理解、保育者の指導の改善。
子ども自身が環境にかかわり、したいことを実現するために、そのときどきで子ども達の気持ちを理解し、援助していく人的環境の要としての保育者のかかわりが問われるのである。実際に子ども達とかかわる保育者は、子ども達の心のよりどころとして、子ども達の活動を理解したり心の動きに共鳴し、ときにはモデルとなったり共同作業者として一緒に活動に参加し、必要な援助を行う様々な役割を果たさなければならない。
実際の保育の現場では保育者の役割はどのようなものかを挙げたいと思う。
(2)具体的な保育場面での保育者の役割
具体的な役割といっても、一人ひとりの子どもによって、またその場面によって保育者自らが考え、果たさなければならない役割である。
例えば、幼児は自分の思いを言葉で表現するだけでなく全身で表現する。幼児の心の動きを知り、共鳴することで、傍観的客観的に観察しているだけでは分からないものが見えてくる。幼児と同じ目線で活動し、幼児の心の動きに共鳴する共同作業者としての役割である。共同作業者として保育者が行動することによって、その場が華やぎ活性化する効果もある。保育者がままごとに参加している姿は、他の子どもを引きつけ、遊びのモデルにもなるのである。
また、保育者は常に子ども達のモデルになっていることをわすれてはならない。前述した、遊びのモデルのように意図的にモデルになっている姿だけでなく、意図していない言動もモデルにされているのである。子ども達は、見ていないようで保育者の言動をよく見ている。
一緒に生活する中で保育者の言動から幼児は多くのことを学んでいくのである。
(3)ティーム保育体制
保育は、各クラスの担任が子どもの実態から環境を計画的に構成して展開し、一人ひとりの活動に沿って必要な援助をした
「幼児の健全な育ちを培うために保育者に求められるものについて述べよ」
1はじめに
健全な育ちを培うための保育とは、子ども達一人ひとりの今が充実し、それぞれが幸せに生きていくために「生きる力」の基礎を獲得していく営みであろう。
そして保育者は一人ひとりの行動から子どもの内面を理解し、幼児の発達に必要な体験が得られるように適当な環境を構成し、状況に応じて再構成したり刺激を与えたりして援助を行うことが求められている。幼児の発達を促すためには、能動性が発揮されることが必要である。興味を持ったものに自分でかかわろうとする中で自己の活動の目標ができ、「やる気」が育ち、失敗や葛藤を乗り越え目標を成就していく中で「自信」がつき「生きる力」が獲得されるのである。
では次に、子どもたちの「やる気」や「自信」「生きる力」が獲得されるために保育者としてどのような役割があるだろうか。
2保育者の役割
(1)カリキュラムの展開
保育者の役割は以下の五つであると言われている。
①ねらいと内容を考える
時間の経過の中での幼児の意識の流れや連続背を大事にする。
②環境を構成する
いつ...