第二言語の自然な習得順序の存在を唱えたのは、デュレイとバートである。彼女らはスペイン語を母語とする幼児と中国語を母語とする幼児に対して第二言語の形態素の習得順序に関する横断的研究を行い、母語の異なる被験者間の形態素の習得順序がほぼ同じであることに気づいた。その後、ベイリー、マダン、クラッシェン、ファスマン等の後続研究により、第二言語学習者の間には「ある一定の習得順序」=「自然な順序」の存在が認められるようになった。これはクラッシェンの「自然順序性仮説」に基づくものである。
言語習得の自然な順序の研究がきっかけで、形態素の習得順序だけでなく他の調査も行われ、習得順序、発達順序、正用順序という...