散剤では調製後、服用期間中にその薬剤が湿潤液化したり、はなはなだしいときは変色して泥状となる場合がある。この場合、たとえ薬効に支障を生じない場合であっても、外観上の変化が著しいものであれば患者に不安を与えるから、これをそのまま調剤してはならない。その対策としては、?組み合わせ散剤とする?散形を変更する?適当な防湿方法を講じるなどの方法がある。但し、?は原則として処方医に了解を求める必要がある。
この処方は、配合により湿潤液化する散剤で、アスピリンがゲンチアナ重曹散中の炭酸ナトリウムと反応して水を生成し、湿潤する。混合研和することにより湿潤液化する医薬品は、組み合わせ散剤として、変化を起こすいずれか一方の医薬品を白色薬包紙に、他方を青色薬包紙に包み、交互に組み合わせて薬袋に入れ、両者を同時に服用するように指示するとともに患者にも十分注意しなければならない。よってこの処方は組み合わせ散剤とする。
医療薬学Ⅰ調剤実習レポート
〈散剤〉
問1、希釈剤(倍散)の種類について調べなさい。
毒薬は青色(青色1号アルミニウムレーキ)で着色する。原野区が毒薬の場合は希釈して倍散としても青色であつことが明らかなような濃度で添加する。着色料の最終濃度は0.002%とする。
通常10%散で使用されるもの。
アヘン末、イゾニアジド、塩酸エフェドリン、塩酸コカイン、塩酸パパベリン、塩酸ヒドララジン、エノバルビタール、dl-塩酸エフェドリン、l-メントール、dl-メントール、リン酸コデイン、塩酸モルヒネ、乾燥甲状腺、クロルジアゼポキシド、ジフェンヒドラミン塩、ヒドロクロロチアジド、フェニトイン、フェノバリン、リン酸ジヒドロコデイン、ロートエキスなど。
通常1%散で使用されるもの。
塩酸チアミン、塩酸モルヒネ、dl-マレイン酸クロルフェニラミン、ニトラゼパム、プレドニゾロン、ペルフェナジン、硫酸アトロピン、塩酸テルブタリンなど。
通常0.1%散で使用されるもの。
クロナゼパム、臭化水素酸スコポラミン、硝酸ストリキニーネ、ジゴキシン、デキサメタゾン、硫酸アトロピン、レセルピ...