肺腫瘍
良性腫瘍:肺の良性腫瘍は、全肺腫瘍の2~5%である。半数が過誤腫で20%が硬化性血管腫である
過誤腫:上皮系の組織(気管支上皮、気管支腺)と間葉系組織(軟骨、繊維組織、脂肪組織など)が異常に混在して構成された奇形腫の一種
本来肺を構成する組織だけからなる点で一般の奇形腫とは異なる
硬化性血管腫:中年の女性に多く見られる。どの細胞に由来する腫瘍かは現時点ではわかっていない。血痰や咳の原因になるので、手術の適用となる
悪性腫瘍:肺に発生する悪性腫瘍を総称して原発性肺がんといい、肺に転移してくる悪性腫瘍を転移性肺がんという。
肺がん
肺がんは日本人の悪性腫瘍による脂肪の第1位である
増加原因として最も関連が深いのは人口高齢化と喫煙である
肺癌は組織系によって大きく4つのタイプの腫瘍に分類される
扁平上皮癌・・・肺門部近くの太い気管と気管支にみられることが多い。他の組織型に比べ腫瘍の大きさのわりにはリンパ行性、血行性の転移が起こりにくい傾向がある
腺癌・・・・・・肺癌の5割以上を占め、増加傾向にある。腫瘍は比較的小さいうちからリンパ行性、血行性の転移を起すことが知られている。末梢肺野に発生するものが多い
大細胞癌:肺癌の5~10%を占める 未分化癌である
扁平上皮癌、腺癌、大細胞癌→非小細胞癌と呼ぶ
小細胞癌・・・・肺癌の15%を占める腫瘍が小型のうちから血行性転移を起しやすい一方、抗がん剤がよく奏効する
その他の低悪性度腫瘍・・肺にはカルチノイド、腺様嚢胞がん、粘表皮癌の3種類の腫瘍が発生する。転移する頻度が低く、増大速度も遅いことから低悪性度腫瘍と分類される
胸膜播腫・・・・腫瘍が胸膜に浸潤し、それを破って胸腔に露出した場合、そこから腫瘍細胞が胸腔内にこぼれ落ちることになる。そのなかの一部の細胞が胸腔の表面に着床し、そこで増殖することがある。胸膜上に形成された腫瘍塊を胸膜播腫巣といい、そのような腫瘍の進展形式を胸膜播腫という。治療は胸腔内への抗がん剤や胸腔癒着剤の注入などが行われる。同じ現象で腹腔内でおこったものを腹膜播腫という
症状
咳、血痰:癌が比較的太い気管支に発生するか浸潤している場合
胸痛:癌が胸壁に浸潤したり、肋骨に転移した場合 癌細胞が胸腔内に入り、癌性の胸水がたまった場合
嗄声:声帯の運動を支配する反回神経が右は腕頭動脈の高さで、左は大動脈弓の高さで反転するため、そこに肺癌が浸潤すると反回神経麻痺から嗄声が起こる
上大静脈症候群:上大静脈は上縦隔の右端を走っているため、主に右側の肺癌の浸潤により閉塞されることがある。ここが閉塞すると顔面と上肢に極度の腫脹が生じる
上腕痛:肺尖部のすぐ上を上腕神経が通るため、肺尖の腫瘍の浸潤により上腕の痛みや運動障害が起こる
ホルネン症候群:第1、第2胸椎の椎体に沿って頸部交換神経節が存在するが、ここに肺癌が浸潤すると同側の交換神経麻痺による症状を呈する
検査 3つの方法
胸部X線写真の陰影が肺癌であるかどうかを確定し、さらに肺癌であれば組織型が何であるかを確定するための検査を行う
肺癌の治療方針を決定するにあたって、癌の広がり具合を決める検査
手術や化学療法など体に負担のかかる治療方針を選ぶにあたって、それに耐えうるだけの能力が各臓器にあるかどうかを検討する
肺癌の診断のための検査:喀痰細胞診:擦過細胞診:腫瘍生検:CTガイド下肺生検:肺部分切除:腫瘍マーカー検査
肺癌の広がりを見るための検査(病期診断):胸部X線検査:胸部C
肺腫瘍
良性腫瘍:肺の良性腫瘍は、全肺腫瘍の2~5%である。半数が過誤腫で20%が硬化性血管腫である
過誤腫:上皮系の組織(気管支上皮、気管支腺)と間葉系組織(軟骨、繊維組織、脂肪組織など)が異常に混在して構成された奇形腫の一種
本来肺を構成する組織だけからなる点で一般の奇形腫とは異なる
硬化性血管腫:中年の女性に多く見られる。どの細胞に由来する腫瘍かは現時点ではわかっていない。血痰や咳の原因になるので、手術の適用となる
悪性腫瘍:肺に発生する悪性腫瘍を総称して原発性肺がんといい、肺に転移してくる悪性腫瘍を転移性肺がんという。
肺がん
肺がんは日本人の悪性腫瘍による脂肪の第1位である
増加原因として最も関連が深いのは人口高齢化と喫煙である
肺癌は組織系によって大きく4つのタイプの腫瘍に分類される
扁平上皮癌・・・肺門部近くの太い気管と気管支にみられることが多い。他の組織型に比べ腫瘍の大きさのわりにはリンパ行性、血行性の転移が起こりにくい傾向がある
腺癌・・・・・・肺癌の5割以上を占め、増加傾向にある。腫瘍は比較的小さいうちからリンパ行性、血行性...