社会科学概論 「共通文化」とは

閲覧数1,608
ダウンロード数1
履歴確認

    • ページ数 : 4ページ
    • 会員550円 | 非会員660円

    資料紹介

    社会科学概論
    「共通文化」とは
    【Ⅰ】 「共通文化」の意味
     まずは、「共通文化」とは何なのか?そこを多少明確にしておいてから具体的な検討をはじめたいと思います。
     『戦後日本の大衆文化史―1945-1980年』のp.

    タグ

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    社会科学概論
    「共通文化」とは
    【Ⅰ】 「共通文化」の意味
     まずは、「共通文化」とは何なのか?そこを多少明確にしておいてから具体的な検討をはじめたいと思います。
     『戦後日本の大衆文化史―1945-1980年』のp.139にはこう書かれています。
    「戦後の日本はお互いの団結を示す記号として国旗、国家、勅語、ならびに軍事教練以外のものに訴えることが必要となりました。」
    つまり、戦前(戦中)は国旗、国家、勅語、軍事教練といったものが、少なくとも大衆に共通する記号だったというわけです。(注1)
     鶴見俊輔の同書では、戦後のテレビというものを通して見える共通文化の主流が取り上げられているのですが、そこでは戦後日本のお互いの団結を示す記号のひとつとして、大河ドラマ(忠臣蔵など)をあげています。そこには、みな一致して団結努力し共同の目的を果たす「働き主義」が見られるといっています。
     ここまで考えてみたかぎりでは、少なくとも「共通文化」とは、具体的なもの・一種の媒介物に見えてくるもので、それ自体「共通文化」ともいえるのではないかということです。鶴見俊輔の例でいえば、それはテレビやそのプログラムに...

    コメント0件

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。