子どもの不適応行動について述べよ

閲覧数4,992
ダウンロード数23
履歴確認

    • ページ数 : 8ページ
    • 会員660円 | 非会員792円

    資料紹介

    「子どもの不適応行動について述べよ。」
    私達人間が日常生活をしていく上で、抱えている欲求がなんの障害もなく全て満たされる事はまず無いのではないかと考えられる。実際には、様々な障害や困難が発生し、抱えている欲求が妨げられる事の方が多く、これらの欲求不満、つまりフラストレーションに対し私達は自分自身を環境からの要請に適合するように変えていったり、環境自体を自分に適合させるように働きがけしたりしながら、適応をしていくのだ。
    子どもが成長をしていくなかでも、様々なフラストレーションがあると考えられる。例えば、親の側から離れて幼稚園や学校に行かなければならなかったり、もっと遊びたいのに勉強をさせられる、他の子どもと仲良く接していきたいのに苛められる、甘えたいのに叱られるなど、毎日なんらかのフラストレーションを抱えているとされ、そのなかで子ども達は自分の欲求を抑えたり、環境に働きかけて状況を変えたりしながら適応をしていくのだ。
    しかし、どんなに努力をしても状況を変える事ができなかった場合や、これ以上自分を抑える事ができない場合にはフラストレーションがストレスへ変化をする。それは肉体的なストレス、つまり疲労や苦痛によってストレスに関するホルモンの分泌が起こるように、この場合にもストレスのホルモンが分泌され冷や汗が出たり、心拍数が上がったり、頭痛や腹痛が起きたりなどの身体症状をもたらす。
    適応の努力が見当違いである場合には、子どもが夜尿やチック症、指なめ、爪かみ、吃音などを起こした場合にも、こういった行動はフラストレーション解消になんら役立たないため、ストレスのホルモン分泌が止まる事はない。見方を変えると、子どもがこれらの行動を起こしている時には、本人だけの手に余る問題があって誰かの助けを呼んでいる状態であると考えるべきである。
    こういった不適応状態になってしまった時に、いっけんまったく関係のないような方法をもちいて解決を図る場合もある。S.フロイトが防衛規制とした代償・合理化・同一視・投射・逃避などがあるが、それも問題解決を少し先に延ばしたにすぎない。ストレスのホルモンはステロイドであるため、やがて体内の免疫性を弱めていき、そのために様々な病気にかかりやすくなる。喘息・皮膚炎・胃潰瘍など一般に心身症と呼ばれている各種の病気はこういった理由で起きる。
    子どもの不適応行動のうち、不登校や引きこもりなどの適切な人間関係が築けないでいる状態などを非社会的行動と呼んでいる。これに対し、現在の社会的な規範から外れた行動、苛めや暴力などの非行行動の事を反社会的行動としている。それ以外にも節食異常や自殺など安易に分類する事ができないような不適応行動もある。
     個人を対象に長期的に非難や批判をしたり、暴力や恐喝などの非行行為をする事を苛めとしている。この苛めの根本的な部分にあるのは、社会的なストレスや集団になることで発生しやすいスケープゴートなどがある。大人や社会環境から感じるストレスを、第三者にぶつける事で解決をしてしまう加害者側には、苛めに対する罪の意識は低い。また、集団行動が多い学校などでは、苛めに参加する事で自分の立場を安全なものにする事もあり、被害者に対しては何の感情も無いが苛めに参加する事に意義をもち、ゲーム感覚でおこなっている場合もある。最近では、携帯やネット上で悪意ある書き込みやメールを回したりするケースもあり、さらに苛めが周囲からは見えにくくなってしまった。こういった内容に対し、親や教師は苛めを発見する眼をもつこと意外にも、被害にあっている子どもからSOSを汲

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    「子どもの不適応行動について述べよ。」
    私達人間が日常生活をしていく上で、抱えている欲求がなんの障害もなく全て満たされる事はまず無いのではないかと考えられる。実際には、様々な障害や困難が発生し、抱えている欲求が妨げられる事の方が多く、これらの欲求不満、つまりフラストレーションに対し私達は自分自身を環境からの要請に適合するように変えていったり、環境自体を自分に適合させるように働きがけしたりしながら、適応をしていくのだ。
    子どもが成長をしていくなかでも、様々なフラストレーションがあると考えられる。例えば、親の側から離れて幼稚園や学校に行かなければならなかったり、もっと遊びたいのに勉強をさせられる、他の子どもと仲良く接していきたいのに苛められる、甘えたいのに叱られるなど、毎日なんらかのフラストレーションを抱えているとされ、そのなかで子ども達は自分の欲求を抑えたり、環境に働きかけて状況を変えたりしながら適応をしていくのだ。
    しかし、どんなに努力をしても状況を変える事ができなかった場合や、これ以上自分を抑える事ができない場合にはフラストレーションがストレスへ変化をする。それは肉体的なストレス、つ...

    コメント0件

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。