ダイエーは日本最大の総合スーパーマーケットで、小売業としても国内最大規模を誇っていた。1957 年、創業者の中内功氏が「主婦の店ダイエー」として一号店を開店以来、高度経済成長の波に乗り、安売り大型店舗を武器に全国チェーン展開をはかり、1972 年には遂に三越を抜いて、小売業売上高「日本一」の座についた。
ところが1980 年代に入り、消費が成熟期を迎えると、ダイエーもまたその戦略の方向転換を迫られ、ダイエーは多角化経営を推し進める中で、特に土地の取得による資金調達力の向上を目指した。その結果が、バブル崩壊以降、巨額な負債として経営を圧迫。1998年には上場以来、初めての経常赤字となりグループ全体で2 兆6000 億円にも及ぶ有利子
負債を抱えるに至った。そして昨年の10 月、それまでは自力再建を主張するも主力行からの強い要請もあり、産業再生機構の支援で経営再建をめざすことになった。産業再生機構の査定によれば、約5500 億円の債務超過を抱えており、その後金融機関等への債権放棄を要請したり、新しいスポンサー企業(3/4 丸紅と投資ファンドのアドバンテッジパー
トナーズで決定)からの支援を募るなど再建の道を歩み始めている。
流通論 課題レポート
■課題
再建を目指すダイエーに対して、取引先メーカはどのように対応すればよいのだろうか。
自論を述べよ。
■本文
1)ダイエーの背景
ダイエーは日本最大の総合スーパーマーケットで、小売業としても国内最大規模を誇っ
ていた。1957 年、創業者の中内功氏が「主婦の店ダイエー」として一号店を開店以来、高
度経済成長の波に乗り、安売り大型店舗を武器に全国チェーン展開をはかり、1972 年には
遂に三越を抜いて、小売業売上高「日本一」の座についた。
ところが 1980 年代に入り、消費が成熟期を迎えると、ダイエーもまたその戦略の方向
転換を迫られ、ダイエーは多角化経営...