書く力(つながりをもって書く力)をつけるために
1.はじめに
文字の指導に始まり、単語を適切に並べる文の指導、さらにその文を効果的に並べ読み手に伝える文章の指 導に至るまで、「書くこと」の指導は、4つの技能の中で一番難しく、時間もかかる。にもかかわらず、授 業で書かせる時間を十分に確保できない実情に加え、生徒の書く文章も文と文のつながりがなく、内容も乏 しいという現状が見られる。さらに、文章を書かすことで、学力差が如実に現れ、学習意欲の二極化まで招 いているのではないかと懸念される。
書く力を育てていくためには、指導者が意識的に「書く時間」を確保し継続していく必要がある。その際、 適切なフィードバックと遅れがちな生徒のフォローも大切になってくる。また、テーマに沿ってある程度ま とまった文章を書かせることを計画的に行う必要がある。その際に、文章の効果的な書き方も指導しておく ことが大切である。
2.現状(報告書および情報交換から)
プラス ・設問に対し、何とか書こうとしており、書く意欲を感じられる
・間違いながらも、3つ程度の文を書く力はある
マイナス ・日本語さえ読み取れていない
・文字そのものを書くことが難しい生徒が増加
・書く内容が乏しい
・つながりのない単純な文の羅列になっており、まとまりがない
・無解答の生徒が15%いる
・書かせる時間を授業で確保できない3.課題
(1)効果的なインプットの方法を考える
(2)効果的なアウトプットの方法を考える
(3)書くことへの意欲を高める評価方法を考える
(4)活動時間を確保する4.対策
(1)効果的なインプットの方法 反復練習の継続
活 動 目 的
①重要文の音読筆写
○既習の重要文を音読しながら筆写し、意味と音と文字の連絡回路を頭の中に
作り、速く、正確にたくさん書く。
②基本文のドリル練習○日本語を見て書く。
③教科書の本文○チャンクごとに日本語を見ながら練習し、日本語との語順の違いに慣れる 。
(例)After dinner/ I watched baseball game/ on TV/ for two hours.
夕食後/ 私は野球の試合を見た/ TVで/ 2時間
実施方法
①重要文の音読筆写・・・音読練習 → 見本を見て1回丁寧に書く →
見本を見ながらできるだけ速く、声を出して5回筆写 →
見ないで、書いてみる
(→ 発展:その文型を使った、違う文を書く)
②基本文のドリル練習・・ペア練習(英ー英)→(英ー日)→(英ー暗唱)→(暗唱ー日)
↓
日本語を見ながら、プレテスト
↓
家庭学習(自主ノート)
↓
授業の始めに小テスト
↓
間違えた文は放課後10回書いた後、暗唱チェック
③教科書の本文・・・・・授業で内容を学習後、チャンクごとに読む練習
*プリント左半分 チャンクできられた英文
右半分 左の英文に対応したチャンクごとの日本語
↓
家庭
書く力(つながりをもって書く力)をつけるために
1.はじめに
文字の指導に始まり、単語を適切に並べる文の指導、さらにその文を効果的に並べ読み手に伝える文章の指 導に至るまで、「書くこと」の指導は、4つの技能の中で一番難しく、時間もかかる。にもかかわらず、授 業で書かせる時間を十分に確保できない実情に加え、生徒の書く文章も文と文のつながりがなく、内容も乏 しいという現状が見られる。さらに、文章を書かすことで、学力差が如実に現れ、学習意欲の二極化まで招 いているのではないかと懸念される。
書く力を育てていくためには、指導者が意識的に「書く時間」を確保し継続していく必要がある。その際、 適切なフィードバックと遅れがちな生徒のフォローも大切になってくる。また、テーマに沿ってある程度ま とまった文章を書かせることを計画的に行う必要がある。その際に、文章の効果的な書き方も指導しておく ことが大切である。
2.現状(報告書および情報交換から)
プラス ・設問に対し、何とか書こうとしており、書く意欲を感じられる
・間違いながらも、3つ程度の文を書く力はある
マイナス ・...