子どもへの望ましい関わり方

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    資料紹介

     急速に進んでいく我が国の少子化は子ども達だけでなく、社会全体の問題として複雑で様々な問題を含んでおり、国会でも失言が問題になるほど大変重要な課題としてとらえられている。本来「こどもは未来の宝物」昔から言われてきたように、社会全体が未来を持った子ども達が輝く人生を歩んでいけるようにサポートしていかなければならないのである。しかし昨今は子どもへの虐待や子殺し、いじめ問題、教師の質の低下など実にあらゆる問題を抱えており、子ども達を取り巻く環境は年々悪化してきているといえる。誰もが「子どもへの望ましい関わり方」を知っていればこのような問題は起こらないのではないだろうか。社会全体で子ども達をあらゆる困難から守り育てていくことが使命であるが、まず看護師として小児看護でできることは何か、どのような取り組みができれば子ども達がすくすくと健康に育つことができるのかを考えてみた。小児看護とは一言でいえば「健康な子ども達も疾患や障害を持った子ども達も区別することなく健康を維持し順調に育っていくことを見守る」ことである。またその対象も以前なら出生後より義務教育である15歳(中学3年生)までとされていたが、出生前診断の必要性・障害の重症化・慢性疾患の増加・思春期の延長化などから方向性が変わり、現在では胎児期から成人期をすぐそこまで迎えようとしている高校生の時期にまで拡大されてきているのが現状である。実際に実習病院でも高校生の男子が入院しており、小児=小さな子どもという認識があったため違和感を感じたが、前述のような方向から考えると何等特別なことではなく、成人ではなく小児としてみていくことは自然なことなのだと理解出来る。
     小児看護を担う看護師の役割として教科書には「まず子どもを理解する」とあるが、その前に当然求められるのが「子どもが好き」ということが大前提となるのではないかと思う。やはり子どもの泣き声や自分本位の振る舞い、わがままな要求などを前にすると、いくら子ども好きの看護師であっても相手側の立場に立った援助を一瞬忘れてしまうことはあるだろう。ましてや子ども嫌いの看護師であれば尚更である。しかし現実的には子もが好きだから小児看護、嫌いだから成人看護というように配属されるとは限らない。そのためにまず成長発達段階からみた子どもの特性をを理解し、様々な援助場面での失敗や葛藤などの学習を経ていく努力が必要なのである。それらの努力をした結果が「子どもを理解すること」に繋がるのではないだろうか。そして子どもが病気を抱えることによって大きな不安を持っている母親や家族と共に、看護師が一緒になって支えていくことが必要である。小児を理解するための方法論としてまず自分を子どもの心理に置き換えて考えてみること、そして自分ならこんな時どう感じるだろうか、どのように反応するだろうかと常に考え行動することが最も適策である。自分がされて嫌なことは子どもも嫌、嬉しいことは子どもも嬉しいのである。そこに看護者側の都合や規則などが入り込むだろうが、看護者としての視点を少しだけ子どもにずらしてみることで子ども達が安心出来る雰囲気の看護師になれると思う。しかし常に子ども側の立場にいるだけでは小児看護は失格である。子どもの入院によって家族機能のバランスを崩してしまった家族に対し、疾病や入院という予期しなかった出来事を乗り越え、再び家族がバランスを取り戻せる舵取りを行っていくという役割も求められる。少々のことでは病院にかかることもなかった昔と違い、現代社会は様々な情報が育児雑誌やテレビ、インターネットから得られる情

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     急速に進んでいく我が国の少子化は子ども達だけでなく、社会全体の問題として複雑で様々な問題を含んでおり、国会でも失言が問題になるほど大変重要な課題としてとらえられている。本来「こどもは未来の宝物」昔から言われてきたように、社会全体が未来を持った子ども達が輝く人生を歩んでいけるようにサポートしていかなければならないのである。しかし昨今は子どもへの虐待や子殺し、いじめ問題、教師の質の低下など実にあらゆる問題を抱えており、子ども達を取り巻く環境は年々悪化してきているといえる。誰もが「子どもへの望ましい関わり方」を知っていればこのような問題は起こらないのではないだろうか。社会全体で子ども達をあらゆる困難から守り育てていくことが使命であるが、まず看護師として小児看護でできることは何か、どのような取り組みができれば子ども達がすくすくと健康に育つことができるのかを考えてみた。小児看護とは一言でいえば「健康な子ども達も疾患や障害を持った子ども達も区別することなく健康を維持し順調に育っていくことを見守る」ことである。またその対象も以前なら出生後より義務教育である15歳(中学3年生)までとされていたが、出...

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