いい香りに出会える エッセンシャルオイルのブレンド
エッセンシャルオイルを単体で使わずにブレンドする。これは香りの面でも、作用の面でも、大変魅力的な方法です。一般的に、エッセンシャルオイルはブレンドした方がより効果的な作用が期待できるといわれます。いわゆる相乗作用といわれるものです。1+1が3にも4にもなる。そんな期待をもってエッセンシャルオイルをブレンドするのですが、香りの相性はどうでしょう。やはり、よくマッチするという香りはあります。また香りは単体で使用するよりも、ブレンドした方が、より奥深くなり、マイルドな印象に仕上がります。今回は手作り香水や香りを楽しみたいときなどに活用できる、基礎的ブレンド術についてのレッスンです。 ●ブレンド術(1) まず、エッセンシャルオイルの原料植物が同じ科に属している。これは香りの相性が大変良いです。 例) ・ミカン科のレモンとグレープフルーツのブレンド ・シソ科のラベンダーとクラリセージのブレンド ・ヒノキ科のジュニパーとヒノキのブレンド ・フトモモ科のユーカリとマートルのブレンド ・イネ科のレモングラスとパルマローザのブレンド ・セリ科のコリアンダーとフェンネルのブレンド など これなら、エッセンシャルオイルの科名を見て、すぐにでも実践できる方法といえます。ちょっと想像しただけでも、「相性が良いだろうな」というのがおわかりになるでしょう。このブレンド方法は一番無難で簡単な方法です。まずはこのブレンド術から始めてみると良いですね。
●ブレンド術(2) さて、一般的にいわれてる香りのグループというのがありますが、次にこれをご紹介します。(『アロマテラピーのための84の精油』、ワンダーセラー著、高山林太郎訳、フレグランスジャーナル社より) A)ウッディ系の香り (例:シダーウッド、パイン、サイプレス、ユーカリ、ティートゥリー、プチグレンなど) B)ハーバル系の香り (例:ペパーミント、ローズマリー、スィートマージョラム、クラリセージ、など) C)シトラス系の香り (例:レモン、ベルガモット、マンダリン、オレンジ、レモングラス、メリッサなど) D)フローラル系の香り (例:ラベンダー、カモミール、ジャスミン、ローズ、ゼラニウム、ネロリなど) E)エキゾチック系の香り (例:イランイラン、サンダルウッド、パチュリー、ベチバーなど) F)バルサミック系の香り (例:フランキンセンス、ベンゾイン、ミルラ、エレミなど) G)スパイス系の香り (例:コリアンダー、クローブ、ブラックペパー、カルダモンなど) 以上のグループ内に含まれるエッセンシャルオイル同士のブレンドは○です。大抵、同じ科名ものはこの7つの同じグループ内に含まれ、そして他の香りがこれ加わります。例えばCのシトラス系のグループは、ほとんどがミカン科のエッセンシャルオイルですが、一部イネ科の香りも含まれます。イネ科なのにレモンという名前がついた植物がありますね。そうレモングラスです。これは科名ではイネ科ですが香りのグループではシトラス系となります。 ●ブレンド術(3) そして、上記グループの隣同士の香りのブレンドも相性は良いです。 例) ・Aグループ(ウッディ系)&Bグループ(ハーバル系) 具体的ブレンド例:サイプレス&クラリセージ ・Gグループ(スパイス系)&A(ウッディ系) 具体的ブレンド例:コリアンダー&シダーウッド ・Dグループ(フローラル系)&Eグループ(エキゾチック系) 具体的ブレンド例:ジャスミン&サンダルウッド といった具合。同じ科名でなくても、相性が良いものがあるのです。これでブレンドの幅も広がりました。 さて、今回は3つのブレンド方法をご紹介しました。このようなブレンド方法の他にも、私達セラピストは経験と感性によってエッセンシャルオイルをブレンドをします。そして実際のセラピーでは、このような香りの相性だけでブレンドするわけではありません。その人の好み、様々な身体的・精神的状態、環境や性格によってブレンドします。それにはエッセンシャルオイルの特質を知ることも大切になってきます。エッセンシャルオイルは簡単に手に入るだけでも数十種類もあり、ブレンドは数限りなくできそうですよね。私もクライアントさんにブレンドするたび新しい発見があります。皆さんもブレンドに挑戦して、いい香りを体感してくださいね。
資料提供先→ http://allabout.co.jp/fashion/aromatherapy/closeup/CU20010709/index2.htm