グループワークの歴史

閲覧数12,223
ダウンロード数14
履歴確認

    • ページ数 : 1ページ
    • 会員550円 | 非会員660円

    資料紹介

    我が国に最も大きな影響を与えている北米のグループワークは、19世紀後半から20世紀初頭にかけてのYMCA運動やセツルメント運動を主要な源流とするものである。19世紀後半の欧米では、都市に人口が集中し、スラム街が発生し、婦人や年少者の長時間労働による病気など、社会問題が一挙に表面化していた。
     このような状況下、青少年の精神を改善するという趣旨のもと、ウイリアムズ(G.Williams)を中心とする12人の勤労青年によって「YMCA」がロンドンに誕生(1844年)した。YMCAでは余暇をレクリエーションやクラブ活動に使うよう指導し、生活改善に努力を注いだ。この活動は多くの人に受け入れられ、世界に広がっていった。
    このYMCAの活動は社会教育としての色彩の濃いものであったが、ここで用いられたクラブ活動やリクリエーションの技術はグループワークの誕生に大きな影響を与えた。
     この時代のもう一つの運動は「セツルメント運動」である。これは知識人がスラム街など貧しい人々の居住する地域に移り住んで、住民の生活改善を図ろうとしたものである。
    1886年に移入されたアメリカでのセツルメント運動は、知識人による教化ではなく、住民間の相互重視、学びあい、教えあう良い隣人関係を目指したもので、クラブ活動や子ども会活動も積極的に活用されていた。
     20世紀に入り、ボーイスカウトなど多くの青少年団体が誕生し、そこで使われる技術もいっそう高度で専門的なものを要求されるようになってきた。
    第一次大戦後のアメリカでは徐々に有給職員も増加し、彼らはその活動の支えとして人間行動や、集団力学に関する諸科学の吸収に力を注いだ。当時の彼らに影響を及ぼしたのは、デューイらの教育思想であり、フロイトの精神分析であり、モレノによる集団の構造を理解する方法などであった。

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    我が国に最も大きな影響を与えている北米のグループワークは、19世紀後半から20世紀初頭にかけてのYMCA運動やセツルメント運動を主要な源流とするものである。19世紀後半の欧米では、都市に人口が集中し、スラム街が発生し、婦人や年少者の長時間労働による病気など、社会問題が一挙に表面化していた。
     このような状況下、青少年の精神を改善するという趣旨のもと、ウイリアムズ(G.Williams)を中心とする12人の勤労青年によって「YMCA」がロンドンに誕生(1844年)した。YMCAでは余暇をレクリエーションやクラブ活動に使うよう指導し、生活改善に努力を注いだ。この活動は多くの人に受け入れられ、世界に...

    コメント2件

    naitu23 購入
    大変参考になりました。ありがとうございました。
    2007/03/19 20:54 (17年9ヶ月前)

    zauberer 購入
    参考になりました
    2007/09/25 15:42 (17年3ヶ月前)

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。