神経発達症群は、脳の機能的な発達の偏りによって、幼少期から行動やコミュニケーション、学習面において特有の困難が生じる状態の総称である。これらは個人の性格やしつけ、愛情不足によるものではなく、生まれつきの脳の特性であることが明らかになっている。米国精神医学会の診断基準であるDSM-5では、「知的障害(知的能力障害)」、「自閉スペクトラム症(ASD)」、「注意欠陥・多動症(ADHD)」、「限局性学修症(SLD)」などがこのカテゴリーに含まれる。これらの症状は、単独で現れるだけでなく、複数の特性が重なり合って現れることが多いのが特徴である。
ここからは、疾患の特徴を述べていく。
「知的障害」は、①概...