佛教大学通信の教育相談の理論及び方法2025年度の最終科目試験に合格(90点)したレポートです。限られた試験時間ですので、参考にしていただき、有効活用いただければと思います。
教育相談の理論及び方法
■設題
1.中・高校生の進路相談の意義と方法について述べよ。
参考文献:友久久雄編著2016年9月『学校カウンセリング入門 第3版』
■回答
今日における進路指導は、生徒が自己の個性や適性、能力を理解し、卒業後の進路を具体的に決定するための重要なプロセスとして捉えられている。変化の激しい社会の中で、生徒が自律的に生きる力を育むためには、従来の枠にとらわれない、よりきめ細やかな進路指導が求められており、進路指導が単なる進路決定の支援ではなく、生徒が社会で自立し、豊かな人生を歩むための「自己指導能力」や「生きる力」を育む教育活動であることが、一貫して示されている。その中で、近年では、進路指導は「キャリア教育」(文部科学省・国立教育政策研究所、2012参照)の観点から専門性が重視されつつあるが、生徒指導と進路指導の本質的な目標は「自己実現に関する自己指導能力の育成」という点で同じであるといえる。この自己指導能力の育成の視点については、生徒指導は「現在の生活」に、進路指導は「将来の生き方」について焦点を当てているが、現在の生き方が将来の生き方の基盤になるとともに...