佛教大学通信の経済地理学2024年度の最終科目試験に合格(82点)したレポートです。限られた試験時間ですので、参考にしていただき、有効活用いただければと思います。
0602_経済地理学_科目最終試験2024年6月
参考文献:富田和暁著 2020年4月『地域と産業新版オンデマンド版』
1.チューネンの農業立地論について、その概要を述べたうえで、現代農業の立地を考える場合の問題点、また新たに考慮に加えるべき点を述べなさい。
1.チューネンの農業立地論についての概要について
チューネンの農業立地論は、地主が封建的殻を破って資本家へ転移していった時代、すなわち企業的な農業が成立していった時代に論じられたものである。企業的経営にて新たに合理的な農法が求められる時代にて、最大収益をもたらす農業経営様式(農法)の空間的配置の原理を模索したものである。その中で、地域によって必ずしも輪栽式農法が有利でないことを論証しようとし、ドイツの農業政策に貢献しようとした。その中でチューネンは、仮想的な空間である「独立国」を想定し、この空間内で合理的な農業経営様式の配置原理を考察した。チューネンは配置原理を考察する際に、都市からの距離のみを問題として農業経営様式の配置の問題を考える、「孤立化的方法」を用いた。この孤立化的方法にて空間的配列原理を考えた際、「同心円構造」...