資料紹介

感性認知のメカニズムについて、適切な具体例を挙げながら、知性処理と感性処理それぞれの働きと関わりを踏まえながら説明せよ。

資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

②人間は感性があるからこそアイドルを鑑賞して「かわいい」「かっこいい」と感じ、シャンプーの広告を観て「髪がサラサラになりそうだな」と感じる。このような受動的反応のみならず描画、ダンス、音楽などによって能動的に表現することも感性の働きである。本稿は、感性認知のメカニズムについて具体例を挙げ、知性処理と感性処理の働きと関りを踏まえて説明する。
感性認知の流れをどら焼きを見た場合で例える。まずどら焼きからの反射光が目に入り、網膜の視細胞を刺激し、電気信号に変換され脳に伝達する。脳では色や形状の知覚が生じ、過去の経験や学習によって蓄積された知識データと対照され、「皮が茶色いどら焼き」と知覚・認知される。同時にどら焼き、あるいはそれに付随する情報から、「おいしそう」「つぶあん」「香ばしそう」といった感想が引き起こされる。そして心の中に発生した高次な情報が「香ばしくておいしそうなどら焼きだ」という言語、ニヤリとした表情、どら焼きに触れるという行動などで表現される。感性は「包括的、直感的に行われる心的活動およびその能力」（三浦，2013）や「印象評価を伴う知覚」（行場・箱田，2024）などと定義され...

コメント0件