東京福祉大学の社会学概論の科目終了試験のポイント1-3です。
科目名:社会学概論
科目コード:1680,1681,1683,1684
参考にしていただければと思います。
社会変動の要因について
社会変動とは、社会の歴史的な変化のことであり、社会学者の富永健一によれば、社会構造が変化することこそが社会変動である。社会構造は個人、集団、制度などといった要素が結びつき合った総合的な形態であり、ある時点におけるその社会の標準的で平常な状態・特徴を表している。そして社会変動には、社会の構造そのものが変わってしまう様な大きな社会変動と、社会の一部分だけが変化する様な小さな社会変動がある。
社会変動を歴史で見てみると、日本で言えば、明治維新や第二次世界大戦、それに続く高度経済成長等である。世界的に見てみると、フランス革命やロシア革命等によるもの、そして旧ソ連や東欧の社会主義体制の崩壊等が挙げられる。近年の社会の変動に関しては、その最中はあまり気が付かない事が多い。それが10年、20年、30年経って急激に変化した姿を見て振り返って見てはじめて、変動していた事に気付くのである。
この社会変動が起こる要因として、主に以下の二つの代表的な学説がある。一つ目がアメリカの社会学者オグバーンが提唱した文化遅滞説である。日本に限らず1960年代は第一次産業の従業者は減り、工業を...