調査法、観察法、検査法、面接法のそれぞれの研究方法の概要、他の研究法と比較した際の長所と短所を説明しなさい。研究計画を立てる際に、どのように研究法を選択するべきかについても言及しなさい。
心理学的研究法は、実験的研究と観察的研究の2つに分けることができる。観察的研究は、調査法、観察法、検査法、面接法に分類される。
調査法は、人間の意識や行動に関するデータを、回答者の自己報告により、組織的に収集する方法である。調査法の代表的な方法は、面接調査、留置調査、電話調査、郵送調査、Web調査、集合調査の6つがある。調査法は、実験法と比較して倫理的な問題を生じにくい長所があるが、因果関係の同定ができないことが短所である。観察法と比較して、研究対象の事象が起こるまで待つ必要がないという長所をもつが、一定の言語能力を持たない者は対象にならない点が短所である。面接法と比較して、多数の回答者から相互に比較可能な情報を得られる長所をもつが、少数の人から詳しい情報を得られない点が短所である。
観察法は、対象者の行動を観察し、記録し、分析していく手法である。観察法は、観察状況の人為的操作の程度という観点から、自然観察法と実験観察法の2つに分類することができる。観察対象とする現象を選択する方法は、場面見本法、事象見本法、時間見本法の3つがある。観察対象とする現象を記述する方法は、行動描写法、カテゴ...