司法・犯罪心理学 評価Bレポートです。
最近の「無差別殺人事件」や「通り魔殺人事件」に象徴される現代型犯罪の原因・背景について、犯罪心理学の観点から論述せよ。
司法・犯罪心理学 評価Bレポート
最近の「無差別殺人事件」や「通り魔殺人事件」に象徴される現代型犯罪の原因・背景について、犯罪心理学の観点から論述せよ。
Ⅰ.はじめに
現代型犯罪の中の殺人に焦点を絞り述べる。殺人とは、故意に人を殺害する行為である。日本では殺人事件が2017年には900件程度発生している。しかし、その中には未遂罪が多数含まれ、殺人事件の約75%が未遂事件と言われ、実際に殺人事件で命が絶たれるケースは年間250人以下である。2014年警察庁調べによると、日本における殺人事件の認知件数、検挙件数、検挙人員は全て減少傾向で、検挙率は高水準を維持している。殺人事件の検挙件数における被疑者と被害者の関係では、2003年以降は親族間によるものが増え、2017年には全体の半数以上が親族で、そのうち約40%が配偶者となっている。殺人の動機では、憤怒が最も多く約40%を占め、次に多いものは怨恨である。他にも、恋愛トラブルや金銭トラブルも多い動機である。高齢化の影響もあってか、介護疲れや看病疲れも近年増えている動機で、介護殺人、介護心中が増加している。世界と比較すると、日本の殺人事...