京都芸術大学通信教育部 2022年・芸術史講義(ヨーロッパ)2【評価A】レポート試験

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    資料紹介

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    課題
    ヨーロッパ美術は盛期ルネサンスから19世紀末までに何度も大きな変化を繰り返してきました。まず、そうした変化の中から、あなたが最も重要であると考えるものを1つ選んでください。次に、テキスト巻末にある図版リストから、それぞれ異なる章で紹介されている2つの作品を選んで、その変化が起きた原因、その変化のもつ意味や重要である理由などを1200字程度で論じてください。その際に2作品の主題や造形的な特徴あるいは制作背景などを必要に応じて比較・分析してください。レポート試験の冒頭にはタイトルを付けて、その後に2作品の名称と記載されている章の番号も明示してください。

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    ●解答●

    社会情勢の変化による芸術様式の変化
    《ナポレオン一世の戴冠式と皇妃ジョゼフィーヌの戴冠》12 章
    《メデューズ号の筏》13 章

    ルネサンス以降、絶対王権を確立させたフランスでは、国王や教会の庇護により芸術活動が活発になり、軽やかな色彩やゆるやかな曲線などを特徴とする、優美で華やかな「ロココ美術」が絵画や建築装飾の中心となっていったのである。しかしながら、フランス革命後は、甘美なロココ様式から一転し、歴史的正当性を打ち出す「新古典主義」へと変化した。

    「新古典主義」は、普遍的な理性に対する信仰や合理主義などを重要視しており、その名称のとおり、古典古代、とりわけギリシアの芸術を絶対的な手本にしていたと考えられている。「新古典主義」の中心的存在として挙げられる、画家のジャック=ルイ・ダヴィッドは、革命政府の役職を歴任し、保守的な王立美術アカデミーの廃止運動に関与していた。フランス革命で処刑されたロベスピエールと親交があったことを理由に幽閉されていたが、釈放後はナポレオン・ボナパルトの皇帝主席画家として、好感度がアップするような、理想化した姿や王権のシンボルを描き入れた肖像画を...

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