「にがりダイエットに根拠なし」。この事実は衝撃的だった。2004年、にがりダイエットがブームとなったことを知っているだろうか。テレビや書籍で「にがりでやせる!」という情報が流され、一部にはにがりでやせることには科学的な根拠があるかのように報道された。現役の大学教授もメディアに登場しては「にがりにダイエット効果がある」かのような言動をしていた。こうしたメディアの影響や、飲むだけでやせるという手軽さから、にがりダイエットは一大ブームを引き起こした。現在でも「にがりダイエット」をヤフーで検索してみると、なんと30,530件もヒットする。
こうして一躍ブームになった「にがりダイエット」だが、実は科学的根拠が曖昧なものであった。(独)国立健康・栄養研究所がそのホームページ上に「誤解されている健康情報の事例」として「にがりのダイエット効果」について情報を開示した。その内容は、「にがりやマグネシウムに関して「糖の吸収を遅らせる」「脂肪の吸収をブロックする」「糖質代謝を促進する」「エネルギー代謝を促進する」といったメカニズムからダイエット効果があるかのような情報がなされているが、そのような確実な根拠・文献等はない」、また「にがりの摂取は下剤として働くことがあり、深刻な健康被害を引き起こす可能性があるので、その使用目的、方法、摂取量について十分注意する必要がある」というものであった。なぜ「にがりダイエット」という流言が広まったのか、考えてみたい。
まず、マスメディアの影響が考えられる。具体的には、「あるある大辞典」、「スパスパ人間学」などの健康情報を提供するテレビ番組から広がっていったと考えられる。これらの番組の人気はすさまじく、放送翌日には紹介した食材などがスーパーで売り切れてしまうほどである。
「にがりダイエットに根拠なし」。この事実は衝撃的だった。2004年、にがりダイエットがブームとなったことを知っているだろうか。テレビや書籍で「にがりでやせる!」という情報が流され、一部にはにがりでやせることには科学的な根拠があるかのように報道された。現役の大学教授もメディアに登場しては「にがりにダイエット効果がある」かのような言動をしていた。こうしたメディアの影響や、飲むだけでやせるという手軽さから、にがりダイエットは一大ブームを引き起こした。現在でも「にがりダイエット」をヤフーで検索してみると、なんと30,530件もヒットする。
こうして一躍ブームになった「にがりダイエット」だが、実は科学的根拠が曖昧なものであった。(独)国立健康・栄養研究所がそのホームページ上に「誤解されている健康情報の事例」として「にがりのダイエット効果」について情報を開示した。その内容は、「にがりやマグネシウムに関して「糖の吸収を遅らせる」「脂肪の吸収をブロックする」「糖質代謝を促進する」「エネルギー代謝を促進する」といったメカニズムからダイエット効果があるかのような情報がなされているが、そのような確実な根...