高瀬舟 (小説)
『高瀬舟』(たかせぶね)は、森鷗外の短編小説である。1916年(大正5年)1月、「中央公論」に
発表された。江戸時代の随筆集『翁草』(神沢杜口著)の中の「流人の話」(巻百十七「雑話」:
神澤貞幹編・池辺義象校訂(1905-6年刊)『校訂翁草第十二』所収)をもとにして書かれた。財産
の多少と欲望の関係、および安楽死の是非をテーマとしている。
京都の罪人を遠島に送るために高瀬川を下る舟に、弟を殺した喜助という男が乗せられた。護送役
の同心である羽田庄兵衛は、喜助がいかにも晴れやかな顔をしていることを不審に思い、訳を尋ね
る。
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