誤嚥性肺炎
誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)は、胃または口から肺に比較的大量の物質が入ることによりなる
肺感染症の一種である。誤飲性肺炎ではない。よくある徴候や症状は発熱と咳が感染から比較的早
期にみられる。合併症には肺膿瘍があげられる。中には非感染性の誤嚥性肺炎の亜型である、酸性
の胃の内容物が肺に入り発症する化学性肺炎も含まれる。
感染は数種類の細菌が原因である可能性がある。リスク要因には、意識レベルの低下、嚥下障害、
アルコール依存症、経管栄養、口腔の健康不良などがあげられる。診断は通常、既往歴、症状、胸
部X線検査、培養検査に基づいて行われる。他の種類の肺炎と区別するのが難しい場合もある。
治療は通常、クリンダマイシン、メロペネム、アンピシリン・スルバクタム(商品名:ユナシンな
ど)、モキシフロキサシンなどの抗生物質が用いられる。化学性肺炎のみの患者には、抗生物質は
一般的に必要ない。肺炎で入院した患者のうち、約10%は誤嚥によるものである。特に介護老人ホ
ームにいる高齢者に発症することが多い。男女ともに等しく発症する。
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