2021年度合格レポートです。
各ライフステージにおける、精神保健にかかわる問題を整理せよ。
エリクソンは、人間の一生を8つの段階に分け、その段階ごとに心理的課題と危機、課題達成により獲得する要素などを分類した「心理社会的発達理論」を提唱した。
乳幼児期にあたるのは、0歳~1歳の第1段階、1歳~3歳の第2段階、3歳~6歳の第3段階である。
各段階における発達課題は「基本的信頼と不信」「自律性と恥・疑惑」「積極性と罪悪感」である。
第1段階は養育者(特に母親)からミルクをもらったり、おむつを取り替えてもらったり、泣いたときに抱いてあやしてもらったりと世話を受ける中で基本的信頼を獲得することが課題であり、養育者との安定した関係が必須となる。この課題に失敗すると外界や自分自身への不信につながる。第2段階はトイレット・トレーニングを中心とした「しつけ」の諸活動の中で自律性を獲得することが課題である。自律性の獲得のための関わり方としては、しつけに対して焦らず、完璧志向に陥らないことが重要である。なぜなら、課題に失敗したり「しつけ」などの外的環境からの規制が強すぎたりすると恥による劣等感や自分の価値に対する疑惑の感情が子どもの...