日本語のなかの外来語の問題点
わたしは、発達と外来語の関係について意見を述べる。そのために主に参考にした文献は、「日本語はなぜ美しいのか」である。この本の内容を要約する。日本語の特殊性をふまえて、情緒の形成という観点から、ある個体の脳が最初に獲得する言語である母語の重要性と早期英語教育の危険性を説き、風土と言語の関わりから言語の本質に迫る。これらをふまえながら、日本語のなかに入って来た英語とその影響について述べる。
母語をもたない人間はどうなるであろうか。
母語は母親(主たる保育者)密接なコミュニケーションによって形成されるものである。肌と肌を合わせ、息遣いを感じながら脳に根付いていくものである。赤ちゃんをベッドに寝かして言語教育ビデオを見せ続けても、赤ちゃんの母語は形成されない。母語が形成されないと、外界を上手に認知出来ず、他者とのコミュニケーションをとれない。つまり、ことばが分からないだけでなく、甘えて抱きついたり、微笑みかけたら微笑み返すなどの、ふつうの幼児がしてくれる、人間らしい反応もしてくれないのである(P42、3~9行目要約)これは、とても危険で恐ろしい事ではないだろう...