なぜ環境による保育が幼児教育では求められるか述べよ

閲覧数21,058
ダウンロード数66
履歴確認

    • ページ数 : 8ページ
    • 会員550円 | 非会員660円

    資料紹介

    「なぜ環境による保育が幼児教育では求められるか述べよ」
    1、幼児の特性について
     人間の発達を考える場合、常にその要因の一つとして「環境」ということがあげられ、人間と環境との関係が問われてきた。古くは「遺伝か環境か」という論争から、やがて「遺伝も環境も」という考え方に変わり、今日では人間の発達は「個体と環境との相互作用の過程」としてとらえられている。
     「保育所保育指針」「幼稚園教育要領」ではどのように記されているか述べたいと思う。
    (1)保育所保育指針
     乳幼児期の子どもの心身の発達・発育は著しく、人間形成の基礎が形成される重要な時期である。しかし、一人一人の子どもの個人差は大きいため、保育に当たっては、発達の過程や生活環境など子どもの発達の全体的な姿を把握しながら行う必要がある。
    発達とは、子どもが心身の自然な成長に伴い、それぞれの子どもに応じた自発的、能動的な興味、好奇心や、それまでに身につけてきた知識、能力を基にして、生活環境内の対象への働きかけ、その対象との相互作用の一結果として、新たな態度や知識、能力を身につけていく過程である。
    との間で行われる社会的相互作用は、子どもの情緒的、社会的、道徳的な発達のみならず、知的発達にとっても不可欠な体験である。こうした、大人との上下関係とは違う横の対等の関係の中で、自己主張や自己抑制の必要性や方法を学び取っていく。
    また、子どもはその生理的・身体的な諸条件や教育環境の違いによって、その発達の進み方や現れ方が異なってくることを認識することが重要である。
    子どもの発達は、子どもとその環境内の対象との相互作用を通してなされるものであり、子どもの発達を促すためには、大人の側からの働きかけばかりでなく、子どもからの自発的、能動的な働きかけが行われるようにすることが必要である。
    うな環境が構成されなければならない。
    (2)幼稚園教育要領
     幼児期には、幼児は家庭において親しい人間関係を軸にして営まれた生活からより広い世界に目を向け始め、生活の場、他者との関係、興味や関心などが急激に広がり、依存から自立に向かう。
     幼児期は、運動能力が急激に発達し、いろいろなことをやってみようとする活動意欲も高まる時期である。
     幼児の生活の場が最も大きく広がるのは幼稚園生活などの集団生活が始まってからである。興味や関心の幅を広げ、言葉を獲得し、表現する喜びを味わう。そのことにより、次第に幼児の自立的な生活態度が培われていく。
    付き始め、次第にかかわりを求めるようになってくる。このような対人関係の広がりの中で幼児は互いに見たり、聞いたりしたことなどを様々な方法で伝えあうことによって今まで自分のイメージにない世界に出会うことになる。
     幼児はこのようにして、一人で活動するよりも、何人かの友達と一緒に活動することで、生活がより豊かに楽しく展開できることを体験し、友達の大切さに気付いていくことになる。
    、相手も自分も互いに違う主張や感情をもった存在であることに気付くようになるのである。
     このような他者との関係の広がりは、同時に自我の形成の過程でもある。
     2、環境を通して行う教育の特質と意義について
    技能を一方的に教えられて身につけていく時期ではなく、生活の中で、自分の興味や欲求に基づいた直接的・具体的な体験を通じて、人間形成の基礎となる豊かな心情、物事に自分からかかわろうとする意欲や健全な生活を営むために必要な態度などが培われる時期である。この時期の教育においては、生活を通して幼児が周囲に存在するあらゆる環境からの刺激を受け止め

    タグ

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    「なぜ環境による保育が幼児教育では求められるか述べよ」
    1、幼児の特性について
     人間の発達を考える場合、常にその要因の一つとして「環境」ということがあげられ、人間と環境との関係が問われてきた。古くは「遺伝か環境か」という論争から、やがて「遺伝も環境も」という考え方に変わり、今日では人間の発達は「個体と環境との相互作用の過程」としてとらえられている。
     「保育所保育指針」「幼稚園教育要領」ではどのように記されているか述べたいと思う。
    (1)保育所保育指針
     乳幼児期の子どもの心身の発達・発育は著しく、人間形成の基礎が形成される重要な時期である。しかし、一人一人の子どもの個人差は大きいため、保育に当たっては、発達の過程や生活環境など子どもの発達の全体的な姿を把握しながら行う必要がある。
    発達とは、子どもが心身の自然な成長に伴い、それぞれの子どもに応じた自発的、能動的な興味、好奇心や、それまでに身につけてきた知識、能力を基にして、生活環境内の対象への働きかけ、その対象との相互作用の一結果として、新たな態度や知識、能力を身につけていく過程である。
    との間で行われる社会的相互作用は、子どもの情...

    コメント0件

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。