【概要】
2020年度 東京福祉大学 1214 音楽のA(100~90点)判定レポートです。
【レポート設題】
「わらべうた及び明治期、大正期、昭和初期、戦後のそれぞれの時期に作曲された子どもの歌の中から 1~2 曲ずつを取り上げ、それらの歌の特徴について、歴史的背景に触れながら述べよ。」
【分量】
2607字(指定レポート用紙7枚強)+参考文献
【評価担当教員からの所見】
設題に対して、適切に答えられています。
各時代の子どものうたの特徴がバランスよく簡潔、丁寧に解説されていました。
要点をしっかり捉える力が光っています。
特に時代によって歌が、必然性をもって生まれているという視点が強い論旨となって、説得力を持っていました。
レポート作成の参考になれば幸いです。
「わらべうた及び明治期、大正期、昭和初期、戦後のそれぞれの時期に作曲された子どもの歌の中から1~2曲ずつを取り上げ、それらの歌の特徴について、歴史的背景に触れながら述べよ。」
1.はじめに
一言で“子どもの歌”と言っても、これまでの歴史を通して、多様なものが存在することに気付く。子供の遊びの中から生まれた自然発生的な「わらべうた」があり、明治期には、西洋の旋律を取り入れ、文部省から与えられる形で唱歌があった。大正期には、それに対抗するように展開された童謡運動の中で、民間の作曲家によって「子どもらしい芸術的なものを」と、新たな“子どもの歌”が作られた。その後、時代は次第に戦争へと向い、それらに影響を受ける時期も経験するが、敗戦後、それを払拭するかのように、現在でも歌い付かがれる多くスタンダ―ドナンバーが新たなに作られた。このレポートでは、子どもの歌の原点ともなるわらべうた、その後の変遷を明治期、大正期、昭和初期、戦後という時系列順で歴史を振り返りながら、その時期に作曲された子どもの歌について考察していくものとする。
2.わらべうた
子どもの歌は、「わらべうた」から始まった。「わらべう...