筑波大の「英語圏文学論Ⅱ」の授業レポートになります。剽窃等はおやめいただくようお願いいたします。
秋 AB 英語圏文学論Ⅱ
期末レポート
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『不思議の国のアリス』におけるナンセンス性
第 1 章 はじめに
本レポートでは、児童文学作品の『不思議の国のアリス』を取り上げ、その中でも作品の
ナンセンス性について、筆者自身の考えも踏まえながら考察していくこととする。『不思議
の国のアリス』という文学作品があり、日本でもアニメ映画として社会に広まったことは私
も知っており、私の周りで見た人は「面白い」「まさにファンタジーである」と語っていた。
一方で私はこの作品を今まで読んだり見たりしたことがなく、またこの授業で取り上げた
からにはぜひ読んでみたいと考え、本レポートで取り上げることとする。
第 2 章 本作品の概略と感想
『不思議の国のアリス』は、イギリスの数学者であるチャールズ・ラトウィッジ・ドドソ
ン(1832-98)が、「ルイス・キャロル」の名前を使って出版した作品である。杉村(2014: 185-
186)によると、キャロルは親しく付き合っていたリデル家の 3 姉妹と、彼の同僚と一緒に
川を遡るピクニックに出かけていたという。その際にキャロルはアリスのために...