2018年法学課題2

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    1.近代市民法の成立
    近代市民法は、封建時代や絶対王政時代の国家から市民の政治的・経済的自由や平等を求めて、イギリスやフランス革命、アメリカの独立宣言などによって確立された近代市民社会によって成立した。
    近代市民社会においては、資本主義社会の発展とともに、個人の自由な意思により私人間の法律関係は形成されなければならないという「私的自治の原理」を基礎とし、実定法体系としてフランス民法典を代表とする近代市民法が確立された。
    その後、従来の国家理念が社会公共の維持という消極的機能を目的とする「夜警国家」から、国家が積極的に経済活動や労働関係の調整、社会保障の充実等することを目的とする「福祉国家」への転換が図られることになる。これが近代市民法の修正とよばれるものである。
    それでは、近代市民法の基本原理といわれている「所有権絶対の原則」、「契約自由の原則」、「過失責任の原則」の3つの原則と修正について具体的に考察する。
    2.近代市民法の基本原理
    (1)所有権絶対の原則と修正
    所有権絶対の原則とは、個人が自由意思で平等な地位において獲得した私的財産権の所有権については、誰にも侵害されることはないと...

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