日大通信 国文学講義Ⅵ(現代) 課題2

閲覧数912
ダウンロード数0
履歴確認

    • ページ数 : 2ページ
    • 会員990円 | 非会員1,188円

    資料紹介

    日本大学通信教育部
    2019~2022年度 リポート課題集

    次の2問すべてについて答えなさい。
    ①昭和期に女性作家によって書かれた作品を
    2つ読んで、その文学的意義を説明しなさい。 (例…平林
    たい子「施療室にて」 、林芙美子『放浪記』 、中条百
    合子『伸子』ほか)
    ②昭和期の児童文学作品を2つ以上読んで、その文学的意義を説明しなさい。 (例…宮沢賢治 ・ 坪田譲治 ・小川未明・新美南吉・竹山道雄ほか)

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    昭和初期の日本文学の流れを読み解くには、1920 年代から 1930 年代にかけ
    て流行したプロレタリア文学の意義(定義)をはっきりとさせておく必要がある。
    プロレタリア文学とは、労働者階級の観点から厳正なるリアリストの態度をもっ
    て現実を描いた文学である。特徴としては、世界を変えるための思想と結びつい
    た文学で、メッセージ性が強い。それまで、貴族的な、高尚なイメージがあった
    文学において、プロレタリア文学の登場は革新的であった。
    宮本百合子著の「貧しき人々の群」では、地主の娘の主人公が、自分たちの生
    活のために苦しむ小作人たちを見つめ、社会の矛盾に気づき葛藤する様が描かれ
    ている。
    作中に出てくる、「私共と彼らとは生きる為に作られた人間であるということ
    に何の差があろう?」「世の中は不平等である。天才が現れれば、より多くの白
    痴が生まれなければならない。」「世が不平等であるからこそー富者と貧者は合
    することの出来ない平行線であるからこそ、私共は彼等の同情者であらねばなら
    ない。」という言葉からは、百合子の人道主義的な思想を感じとることができる。
    宮本百合子は、その後「伸子」にて...

    コメント0件

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。