第2次世界大戦中、アメリカが中心となって、進めた戦後秩序構想を整理しつつ説明しなさい。
第2次世界大戦後の新しい国際秩序は、連合国の中の米英ソ3大国が中心となってその枠組みが徐々に形成されていった。米英ソ3大国が、ドイツ、イタリア、日本およびその同盟国妥当に主導的役割を果たしている。3国のうち英ソは「戦争とは他の手段を持っていなされる政治外交の延長である」というクラウセヴィッツ的観念によって、極力その戦後構想に沿う形で大戦中の軍事政策を展開していった。英国は、戦後においても大英帝国そのものと世界各地における帝国主義的権益の維持を、ソ連は帝政ロシア時代からの南下政策の対象としてた地域と、自国周辺部における安全保障圏の確保を可能ならしめるような行動を取ろうとしていった。それに対し、クラウセヴィッツ的観念の希薄な米国は、全体主義的独裁国家から可及的速やかに無条件降伏を勝ち取ろうとする軍事第一主義に導かれており、大戦中の軍事行動を戦後の国際秩序形成とブスビつける傾向は英ソに比べて強くはなかった。
アメリカの秩序構想が普遍主義的傾向をはっきりと示したのは、1941年8月14日にロウズヴェル...