時の経過により法令の改廃等が起こることに注意されたい。
会社の組織に関する訴えの認容判決が詐害判決である場合の再審の可否
最決平成25・11・21裁時1592号14頁(以下「本決定」という。)
【事案】(申立人をXで表し,その他の者は,裁判所ホームページに掲載された本決定の記載に従う。)
Xは,Y1の代表取締役で,新株予約権の行使により1500株の普通株式の発行を受け(以下「本件株式発行」という。),Y1の株主となった。
しかしその後XはY1の代表取締役を解任され,Y1は,Xの保有するY1株式について質権の設定を受けたとするAに対し,本件株式発行は見せ金により行われた無効なものであると通知した。これに対しX及びAは,Y1に対し,本件株式発行は有効であると通知した。
Y1の株主であるY2は,Y1に対して,東京地方裁判所を受訴裁判所として,本件株式発行不存在確認の訴えを提起し,予備的に本件株式発行の無効の訴えを追加した。Y2は本件株式発行が見せ金によるものであることを主張した。
Y1は,第1回口頭弁論期日において請求を認めるとともに,請求原因事実をすべて認めたが,受訴裁判所は,書証を取...