生存権(憲法25条)の法的性格について論じなさい。
参考文献:『憲法第5版』、『人権法』
憲法(科目コード K20100 )課題1 横書解答 生存権(憲法 25 条)の法的性格について
論じなさい。
憲法 課題1 ポイント・キーワードと参考文献
〈ポイント〉 必ず判例に触れること。 〈キーワード〉 プログラム規定,抽象的な権
利,具休的な権利 〈参考文献〉 特に指定はない。教科書以外に,憲法学の文献に触れ
ること。
憲法25条1項は、「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」
と定める。この生存権の保障規定は、社会権のなかで原則的な規定であり、国民がみな人
間らしく生きることを権利として宣言したものである。生存権には国家による妨害を排除
するという自由権的な側面も存在するが、2項では社会権的な側面での生存権を中心に、
1項の趣旨を実現するために国に生存権の具体化について努力する義務を課している。
25条1項の法的性格をめぐっては、憲法制定当初から様々な議論があった。25条は、
国民の生存を確保すべき政治的・道義的義務を国に課したにとどまり、個々の国民に対し
て法的権利を保障したものではないという説がプログラム規定説である。生存権は、国の
積極的...