人口減少時代の日本において、地方自治体はどのような役割が必要なのかの考察
人口減少時代の地方自治の役割
近年では、いつの間にか、都市、地方に関係なく少子高齢化社会を迎えることによる人
口減少時代に突入している。つまり、高齢化や人口減少というこれまでに経験したことの
ないモデルなき時代がわが国に到来し、その動向を地方のいわゆる過疎地域が先取りして
いるのである。人口減少とは、人口、つまり、人の数という「量」が減るということであ
る。換言すると、「人」という単位で図られる対象の絶対数が減るということである。日本
国の人口は、2004 年 12 月にピークを迎え、その後、減少を続けている。また、今後 100
年間で明治時代の水準に戻っていく可能性があるといわれており、これまでに未経験のモ
デルなき時代に突入していると言える。さらに、人口減少は、労働人口の減少と消費市場
の縮小により経済活力が低下していくなどの大きな問題が発生する恐れもある。そして、
この人口減少問題解決には国の政策や制度改革によるところも重要であるが、地方自治体
の役割、つまり、地方の住民による住民自治がとても重要になってくると言える。このた
め人口減少や高齢化に適応した過疎地域における地域社会...