S先生の英文学演習でのレポートです。
William Faulkner著のデルタの秋、黒衣の道化師のあらすじ及び鑑賞のレポートです。
2019年に合格(A評価)をいただきました。
計3000文字ほどあります。
『デルタの秋』
<あらすじ>
今では老人であるアイザック・マッキャスリン(ここではアイク)は、若い仲間と一緒に車でミシシッピ川デルタに鹿狩りにいく。そこでアイクは荒野の変化(昔は牡鹿がたくさんいたが、今では牝鹿や小鹿まで対象になってしまったこと。牝鹿や小鹿まで狩猟してしまうと、そのうち牡鹿までいなくなってしまい、狩猟文化も森林さえも守れなくなってしまう)について嘆く。
狩猟をするためのキャンプ場での朝、狩猟仲間のエドモンズから、アイクは封筒を渡される。自分の代わりに会いに来る女にそれを渡すようにアイク頼む。その女とは実はアイクの祖父(マッキャスリン家の始祖)が黒人奴隷と関係を持った時に生まれた外見は白人の若い女であり、また衝撃的なことにその女とエドモンズとの間に子がいることをアイクは知ることになる。アイクはその女に、渡された封筒を差し出し、エドモンズとの結婚をあきらめ、北部で黒人と結婚するように促す。罪を感じるエドモンズであったが、封筒に入った金をアイクに託すのみで、自らは立ち去った。
そのあと、アイクはレギットがナイフを探しにテントに戻ってきたときに彼らが鹿を仕留めたことを知る。レギ...