商店街の展望

閲覧数3,392
ダウンロード数16
履歴確認

    • ページ数 : 4ページ
    • 会員550円 | 非会員660円

    資料紹介

    商店街の展望
    はじめに 
    近年では大都市をはじめ駅周辺まで、巨大デパートや百貨店、ショッピングモールなど大規模大型店経営の発展により、商店街の店が次々と店を閉ざし、商店街そのものの存続危機があちらこちらでうたわれるようになってきています。私の住んでいる地域の商店街はその一途をたどっていて生き生きとした人の交流を見ることができません。本来商店街というものは、地域住民の交流の場であり、地域とのふれあいを目指したものであったのではないでしょうか。この機会に、商店街の歴史と、ひとつ商店街復興の例を挙げて、今後の姿について述べていきたいと思います。
     
    商店街の概要・歴史
     まず、商店街にはさまざまな類型、構成、形態があります。類型は大きく三つにわけられます。日常生活圏内の集客を見込む近隣型と、日常生活圏を越えて集客しうり各県庁所在地にあるような商店街である広域型、さらには東京の銀座商店街などの超広域型があります。近隣型では、日用品や身回品を中心に食料品・衣料品・雑貨店、さらには食堂などの飲食店が混じるなど多岐にわたる場合が多いが、広域型になるにつれて、買回り品、飲食店などが増えてきます。古い商店街では呉服店の多い商店街があります。
     商店街の起源は、古くは楽市・楽座までさかのぼることができます。また、江戸時代に街道沿いに発達した宿場町、寺院などが集まる門前町や、現近代以前の港、近現代の鉄道駅周辺などがあります。
     人口増加とともに発展していった商店街は、太平洋戦争によって一度は焼け野原となった地域が多かったものの、戦後の復興とともに再び発展していきました。戦後は商店街が一番光り輝いていた時代でありました。この当時、都市の中央商店街に一家そろって出かけるということが人々にとっての楽しみの一つであったといいます。
     しかし、その繁栄も長くは続かず、一部の元気な商店街を除いて長期低迷しています。商店街を取り巻く環境はますます厳しくなっており、構成する店舗の廃業が相次ぎ、撤退していきました。その結果、郊外の住宅地や、地方都市など過疎地の商店街の中には、シャッターを下ろした店舗が立ち並びシャッター通りと呼ばれるようなゴーストタウンに近い物も見られるようになっています。
    商店街衰退の原因は
     ひとつは、前に述べたように、多様な店舗形態の出現があげられるでしょう。モータリゼーションの進展に伴い、車での来訪を前提とした飲食店を含む米国流の業態が多数日本に紹介、日本流にアレンジされ、受け入れられていきました。また、各地に数多くうまれた新業態の中からやがて全国展開を狙う大手資本が生まれ、チェーン展開していき、廉価販売を競いました。そうした業態店舗の都会的なセンスあふれる店づくり、品揃え、ディスプレイは商店街の店舗に比べて消費者には十分魅力あるものに映ったのでしょう。
     また、消費者の生活スタイル・意識の変化も要因であると考えられます。所得の向上につれて、消費財が普及していきましたが、そうしたものが行きわたると、衣服や身の回り品など買回り品においては、より多くの商品を見比べたうえ、自分の好みにあった商品を買い求めたいというニーズが生まれ、品揃えの豊富な大型店舗が消費者の支持を集めました。
     また、農村部から都市部への人口移動、そしてIT革命による消費形態の大変革などが考えられましょう。とくに、ここ最近ではインターネットによるネット販売を行うショップや業者が急増しています。わざわざ店まで行かなくても、自宅で買い物がクリックひとつでできてしまいます。これは商店街だけではなく他形態

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    商店街の展望
    はじめに 
    近年では大都市をはじめ駅周辺まで、巨大デパートや百貨店、ショッピングモールなど大規模大型店経営の発展により、商店街の店が次々と店を閉ざし、商店街そのものの存続危機があちらこちらでうたわれるようになってきています。私の住んでいる地域の商店街はその一途をたどっていて生き生きとした人の交流を見ることができません。本来商店街というものは、地域住民の交流の場であり、地域とのふれあいを目指したものであったのではないでしょうか。この機会に、商店街の歴史と、ひとつ商店街復興の例を挙げて、今後の姿について述べていきたいと思います。
     
    商店街の概要・歴史
     まず、商店街にはさまざまな類型、構成、形態があります。類型は大きく三つにわけられます。日常生活圏内の集客を見込む近隣型と、日常生活圏を越えて集客しうり各県庁所在地にあるような商店街である広域型、さらには東京の銀座商店街などの超広域型があります。近隣型では、日用品や身回品を中心に食料品・衣料品・雑貨店、さらには食堂などの飲食店が混じるなど多岐にわたる場合が多いが、広域型になるにつれて、買回り品、飲食店などが増えてきます。古い商...

    コメント0件

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。