【日大通信】国語音声学(M31400)課題2 2019~2022年度
「国語音声学」分冊2の合格リポートでございます。
「日本語の方言アクセントについて、適切な記述がなされています。」との講評を頂戴し、S評価を頂きました。
課題:以下の(1)~(5)について,番号順に記述しなさい。
(1 )日本語の方言アクセントは,大きく 4 つのタイプに分類される。どのような分類か。
(2 )自分自身の生育地(5 歳~ 15 歳の間の主たる居住地)を都道府県市区町村レベルで記し,(1)の分類ではどのタイプに分類されているか示しなさい。5 歳~ 15 歳の居住地が複数の場合,もっとも長いところを仮に生育地とすること。
(3 )生育地の伝統的な方言アクセントを,文献を用いて記述しなさい。
(4 )自分自身と,親世代あるいは子世代の 2 拍名詞のアクセントを金田一語類(Ⅰ類~Ⅴ類)に従い,記述しなさい。自分自身と親世代・子世代の年代をそれぞれ示すこと。アクセントの記述には,単語単独・助詞(格助詞ガ)付きで発音したものを用いること。
(5 )(4)において調べた親世代あるいは子世代のアクセントと自分のアクセントを比較し,そこから分かることを述べなさい。
(6)末尾の一覧に使用文献を示すこと
少しでも皆様のお役に立てましたら幸いです。
レポート執筆がんばって下さいね!
(1)日本語のアクセントは、音節間の相対的高低による高さアクセントである。アクセントの機能には、同音語の意味を区別する弁別機能と、語の切れ目を示す統語機能とがある。
日本語のアクセントは地域による異なりが大きく、東京式(乙種)、京阪式(甲種)、二型(特殊式・鹿児島式)、一型(無アクセント)の4つのタイプに大別される。
まず、東京式は、北海道・東北北部・関東(北部の一部を除く)・中部(北陸を除く)・中国・九州東北部等でみられ、共通語に類似する。2拍以上の語や文節における高低関係は決まっており、付属語が付くことで高さの山が移動することも無い。また、第一拍と第二拍とでは高低が異なり、そこが語の始まりであると示す統語機能を有している。
二つ目は、京都・大阪等を中心とする京阪式で、北陸・四国等でもみられる。ピッチの変化によって、他方言より多く単語のアクセント型を区別する特徴がある。日本語の単語アクセントは、単語を相互に区別する機能を徐々に縮小して、単語アクセントそのものを喪失する傾向にある。しかし、関西的な方言はこの点に関して保守的で、平安末アクセントの体系からそれほど大きく隔っていない。
九州...